無農薬有機野菜と平飼い有精卵*直販の菜園「野の扉」


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たよりの箱(2)〜2002年5月から7月の「菜園たより」です



2002年7月第4週便

ハチの季節
 2週続けての台風接近の影響で、畑仕事はずい分遅れています。7月下旬になってもジャガイモを掘り残していたなんてことは、はじめてです。草は伸びるし、秋作の作付けの用意もなかなか進みません。その上、先週はスズメバチ騒動がありました。
この季節、ハチには、気をつけなくてはなりません。少し前、私ははじめて、刈り払いの最中、ギンバチという小さなハチに刺されました。友人のくれたビワの葉エキスを塗って、たいしたことにはならなかったのですが、隣の植木屋さんは、ハチに刺されすぎて(抗体のようなものが出来てしまうらしい)、あと一回でも刺されると命に関わるような状態です。夫も毎年、刺されているので、作業中はずい分注意してやっています。

消防車でハチ退治
 山の鶏小屋のそばに、エサや段ボール箱をストックしている、小さな小屋があります。ビニールハウスの骨に、丈夫な銀色のシートをかけて、側面はカラスよけに網を張っていました。先週、えさを取りに行った夫が、天井にぶら下がったスズメバチの作りかけの巣を発見。網の隙間から入って住み着いたのでしょう。その場で叩き落したのですが、残党が周囲を旋回しています。
スズメバチの恐ろしさは皆さんもお聞きになったことがあるでしょう。なかでも、うちにきた「キイロスズメバチ」は攻撃性が強く、何度でも刺すし、刺すと攻撃の合図のフェロモンが出て、仲間が殺到するとか。早速役場に相談すると、消防署を紹介されて、その日にでかい消防車で4人の消防士さんがやってきてくれました。
分厚い赤い戦闘服みたいなものの上に、ビニールの上下を着て、1人は見張り、1人は電撃ラケット、1人は強力な殺虫剤、もう一人はバトミントン(!)ラケット、という陣営で、また集結しつつあるスズメバチに立ち向かいました。刺すだけではなく、お尻から毒液を飛ばすので、お面もつけて。最盛期には、正式の銀色の消防服でやるそうです。大太刀回りの末、20匹位やっつけて、立ち去る姿の、なんと、頼もしかったことか。

ハチその後
 しかしながら、まだ、残りがいました。数日後、鶏小屋の上のほうにある、地主さんの山小屋で、地域の子供たちも一緒に、映画を見る会を企画していたので、気が気ではありません。暗くなってから、今度は夫が重装備をして、ハチ退治。残党8匹を小一時間かけてやっつけました。見張りの私もハラハラ。実に大変でした。
台風の前触れの、強い雷雨で、テレビと電話機が壊れてしまったし、泣きっ面にハチ、の7月です。

野菜紹介
 <ニガウリ> 今年は、いつもの長いタイプのほかに、ずんぐりした「太れいし」も作ってみました。好き嫌いがあると思うので、「入っていてもよい」と思われる方が、知らせてくだされば、おまけで入れたいと思います。うちは、ここに来てから初めて食べましたが、今では夏に欠かせない野菜となりました。

一口料理メモ
 <ナス> どうやって食べてもおいしいナスですが、輪屋(りんや)のゆうこさんに教えてもらったのは、、、ナスは水にツケながら皮をむき、大き目の短冊様に切って、蒸し器で蒸す。からししょう油を添えると、いつの間にか大皿いっぱいなくなってしますとか。私は、皮を縞目にむいてやってみました。やはり、皿いっぱいなくなりました。
(さし絵は、ブランデーワイントマト。物体として、迫力があります。)(7月22日記)

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2002年7月第2週便

狂った花
   先週配達に行ったOさんの玄関先では、白い小菊が咲いていました。「毎年秋に咲いていたのに変ねえ」と。
うちの畑でも、6月にモロヘイヤの花が咲き出しました。例年なら、日が短くなった10月に、花 が咲いて種をつけ、出荷が出来なくなります。6月の日照不足で、植物が「秋」を感じてしまったの でしょうか。慌てて切り戻したら、何とか通常の姿に戻りつつありますが。 ジャガイモに実がなったというニュースが、全国あちこちで聞かれたようですし、「異常気象」が 恒常化しているみたいです。
(さし絵は、うちの定番、とげとげの四葉(すーよー)系の「サンゴ」)

トマトの話
  ナスの病気のことは前回書きました。今度はトマト。梅雨寒から一転して、蒸し暑く雨が続いて、露地のトマトにも病気が発生。葉っぱに「カビ」がついて広がっていきます。病気の葉っぱを取り除き、風通しを良くしてやれば、大事には至らないのですが、雨の日に手入れすると逆効果。晴天が続くのを確認して、やっと昨日一通りの手入れができました。立ち直ってくれればよいのですが。
ナスも、トマトも、大きな流通では「無農薬」のものはほとんど出回らない、というのは、自然 食品店の「輪屋」さんの話です。リスクが高いし、虫取りは手間だし、大量生産は無理なのでしょう。 では、多くの方が大好きなトマト、それぞれの特徴を。

1) ハウスのトマト きれいに仕上がることが多い。品種は、「米寿」という古いものを選びま した。味も樹の姿も、去年までの「桃太郎」に負けないです。もう7段目まで花が咲いてます。    うす切りして、塩コショウ、オリーブオイル、酢を好みでかける、トマトサラダはいかが?
2) 露地の普通のトマト 品種は同じ「米寿」。雨除けなしなので、樹も太く実も大きめ。1段 目が取れ出しましたが、時間がかかっているし雨のせいもあって、皮が固めで、肩のあたりに傷 やヒビが入ってますし、下のほうも色がまだらだったりします。肩のほうは取り除いて、生食や 炒め物に。
3) 露地の中玉トマト 名前もかわいい「メニーナ」、自然農法の種です。姿もかわいい。この 先、味がのってくるのが楽しみです。次回はもう少し作付けを増やしたい。
4) 露地のクッキングトマト 去年から作り始めた、楕円形の調理用トマト。生食ではおいしく ない。ほどよい酸味があるし水気が少ないので、加熱調理をしてください。ただの肉野菜炒めが 確実に1ランクアップします。トマトソースにすると、酸味があって、「桃太郎」などを使った ソースより断然うまい! 湯むきもしやすいです(「桃太郎」の時は、面倒で、皮付きのままミ キサーにかけていました)。これも、肩に傷がありますが、ご容赦ください。
5) 露地のお宝トマト アメリカの有機種子「ブランデーワイン」。19世紀から代々自家採種さ れて伝わってきたとか。ジャガイモみたいな葉っぱで、樹がでかい、実の形は昔の女子ブルマー みたい。まだ1つも取れない。取れたらほんとに「お宝」ですね。      (7月7日記)

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2002年7月第1週便

ラグビーするニワトリ
低温で日差しの少ない6月でした。後半の雨続きで、せっかく色づいたミニトマトが次々割れてしまいます。こんな天気ではすぐに傷んでくるので、こまめに取り去っては、鶏たちのおやつに持っていきます。
赤いものに目がない鶏たちは、我先に実をくわえて走り出し、すみの方で食べようと下に落とす、 すると横から別の鶏が奪い去って走り出す、、、小屋中で、ミニトマトラグビーが、繰り広げられるのです。鶏を喜ばせてばかりでは、困るのですが。(さし絵は1段目のミニトマト、昨日から熱を出している娘が、先々週描いたものです)

ナスおじさんの嘆き
生育がかんばしくない夏の野菜たちの中でも、危機的なのが、ナス、です。
あんなに手間ひまかけて育てていたのに、葉っぱがしおれていく病気にかかってしまったようです。 苗のせいか、畑のせいか、手入れの仕方のせいなのか、最大の要因はこの天候でしょうか。近所の 畑のナスも、調子が悪いようです。ナスのない、夏のセットなんて、考えられないのですが、、、、
 どんどん、病気の木が増えていくので、特に夫はとても憂うつです。畑を足しげく訪れてくれる自然 食品店の「輪屋」さんに、「ナスおじさん」と名づけられたほど、ナスにこだわってきた夫が、「ナスのそばに近づきたくない」とか、「愛が足りなかったのかなあ」とか、毎日嘆いています。試しに、木酢液の薄めたものを根元に注入してみました(有機認証では、木酢液は、土壌改良剤としてのみ使用が認められています。葉っぱなどにかけてはいけません)。雨や曇りの日は、まぎれているのに、かっと照り付けられると、とたんにヘナッとなって、やっぱり回復はしそうにないのです。
とうとう、おととい、苗を20本ばかり買って、ひょいと植えてみました。これが取れたら、いつもの苦 労はなんだったのか、、、もし取れたとしても、夫の嘆きは終わりそうにありません。(7月1日記)

<野菜メモ>
<青シソ>
* 保存方法* お届けしている枝ごと、水にさせば、3,4日はもちますが、葉っぱをはずして洗って、水気を切って、タッパーに入れて冷蔵庫にしまえば、10日くらいは使えるそうです。(私はまだ試していませんが、参考にしてみてください。 I さんありがとうございます)
* 青シソご飯* 札幌の友人が教えてくれました。「あおじそを刻む、梅干を刻む、炊き立てご飯に混ぜ、ごまをかける。夏の食欲のない朝の我が家の食事です。」
* 青シソしょう油漬け* お客さんの N さんに教わって以来、毎年やります。煮立たせて冷ました塩水に、青シソの葉をしばらくつけて、アク抜きをして、きっちり絞ってから、しょう油に漬ける。冷蔵庫で1週間はもつ。

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2002年6月第3週便

1ヘクタール分の麦ワラ
乾きに乾いていた畑の土が、ようやく、しみ入るほど水をもらっています。
この10日ほどの間に、隣の川本町の田んぼでは、裏作の小麦の収穫と田植えが、ほぼ終わったようです。同じく隣町にあたる小川町では、小麦を作っていないところが多く、もっと早くに田植えをしていました。川本町は、中央に荒川が流れているのですが、川面から耕地の高さまで水をくみ上げることが困難だったので、昔は米が作れず、麦が主要な作物でした。それで、農業用水が整備されて稲作をするようになってからも、小麦の生産が盛んなのでしょう。
うちがワラをいただく、Iさんのおじいちゃんは、筋金入りのお百姓、という感じ。「大変だから、麦はやめろと、家族の者はいうけれど、畑を空けておくのはもったいない、、、」 その辺では一番早く麦を刈って、即座に田植えの準備へ。ここのところの気合の入り方は、すごいです。ですから、うちも、麦刈りの連絡を受けるとすぐ駆けつけて、とにかく田んぼからワラを運び出すことに全力を尽くします。荒川から程近い、おじいちゃんの自慢の田の麦は、ワラも立派。畑に敷きつめると、黄金色のじゅうたんにうっとりします。
もう一軒の麦畑と合わせて、ほぼうちの畑の面積と同じ、1町歩(=1ヘクタール)分の麦ワラを集めて、大仕事の麦わら集めが、何とか完了しました。(写真は、ナスの間にワラを敷いたところ。ほんとは、麦ワラを満載した軽トラックの勇姿を撮りたかったのだけれど、おっつかなかった、、、)

土の元気の元(もと)
この、麦の敷きワラの効用については、何度か書きました。
短期的には、草を抑え、ドロはねを防ぎ、保湿して、地温を抑制し夏の高温から野菜の根っこを守ります。夏の長い間、収穫を続ける野菜たちのうね間が、ワラで埋まると(今はまだ、途中ですが)、ほっとします。
長い目で見ると、ワラは、うちの畑の栄養(=肥やし)の一番の貢献者となります。膨大な量の粗大有機物が、畑の上で少しずつ分解して、土を肥やしてくれるのです。特別「堆肥」というものを作って「土作り」をしてはいないけれど、土中の微生物と平飼い養鶏の鶏糞や米ぬかといった有機肥料と一緒になって、時間をかけて、土を豊かにしてくれます。ワラ集め、ワラ敷きは大変だけど、私たちの心も、豊かになります。

ぼちぼち夏野菜
トマトの一番手、ハウスの大トマトが、赤く色づいてきました。今年は、調理用トマトやミニトマトのほか、有機種子の新顔のトマトを2種類と、色々作っています。どうなるか楽しみです。外れたの は、枝豆。いろんな理由が重なって、例年になく不作になりそうです。
でも、ナスやピーマンも少しずつ取れ出したし、雨をもらって、モロヘイヤやツルムラサキなどの葉物も、丈を伸ばしています。久しぶりで作った丸ナスは、ヘタの鋭いトゲに注意して扱ってください。半分に縦に切って、切れ目を入れて、フライパンで多めの油で焼いて、しょう油で食べてみてください。 今週中には、うちの小麦を刈り取って、次の課題、ジャガイモの掘り上げと貯蔵にとりかからなくては。そうこうするうちに、もう、秋一番のキャベツの苗作りが始まります。ぐるぐると、季節ばかりが回っていきます。(6月17日記)

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2002年6月第1週便

にわとり、危機一髪
おとといの朝、6時過ぎのことでした。野菜を収穫して畑から戻り、家の外の出荷場(屋根だけある)で、作業をしていたところ、夫が「鶏が騒いでいる」と様子を見に行きました。私の脳裏には、昨年の恐ろしい出来事がよみがえります。ちょうどこの季節、野犬に鶏小屋を襲われて、7割近くの鶏を殺された、、、
夫の車の音で、灰色の洋種の大型犬が山の奥へ立ち去って行ったそうです。小屋の下 の方にぐるりと打ち付けてある板を2枚はずして、網を引きちぎってありました。あと5分遅 かったら、破られて、去年のような惨劇が起こっていたでしょう。収穫にもっと時間がかかっ ていたら、出荷日じゃなかったら、夫の耳が悪かったら(私みたいに)、と考えるだに恐ろし い。
去年も、普通は考えられないような高いところを破られたので、同じこの超大型の犬だっ たのかもしれません。結構品のある感じの犬だったとか。捨てられて、この辺の里山をぐる ぐる徘徊しているのかな、今ごろが子育ての時期なのかな。とにかく、小屋の守りを固めて 置きました。つねづね、雌鶏からは「群れを守る雄鶏」として慕われている(?)夫は、子供 たちからも「トウチャン・ヒーロー」 「カールおじさん(お菓子のキャラクター、似ている)、 お手柄!」と讃えられました。
(写真は、5月の山の鶏小屋。緑に囲まれて)

またまた、端境期
冬から春への野菜の切り替えに伴う端境期のお知らせを、つい この間したのに、もう次の端境期がやってきます。野菜が豊富だった5月が終わると、夏野 菜が出揃うまで、またセット野菜のやりくりに苦労することになります。
たとえば、葉物。小松菜から、モロヘイヤ・エンサイ・ツルムラサキという3大夏の葉物へ の橋渡しには、フダンソウ・オカノリ・オカヒジキといった少し変わった葉物を作っています。 久々に皆さんに入れることの出来たエンドウが終わって、これからはインゲンです。今年 は、ドジョウインゲン、モロッコインゲン、そして「マンズナル」という極早生種の、3種類を作 っていますが、本格的に取れ出すのは先のこと。玉ねぎ(=スライスしてかつお節+しょう 油がおいしい)、ジャガイモ(=皮ごと塩ゆで。好みでバターを添える)は、まずまずの収 量なので、この時期続けて入ることもあるかもしれません。  

初物で、寿命が延びる?
そんなわけで、待ちに待った果菜類の初物、初成りは、と てもうれしいものです。娘は「チビまるこチャン」で「初物を食べると寿命が75日延びる」と いう話を聞いて、祖父母に、ハウスで最初に取れた曲がったちびキュウリを贈りました。
種 を蒔いてから収穫までかかる日にちの分、食べた野菜からいのちを分けてもらえるというこ とらしいです。これから、皆さんにも色々な夏の野菜の初物が入ります。寿命とは関係なく ても、喜んでいただけるよう、頑張って育てています。

扉ひらいて、輪ひろがる
「野の扉」をはじめてもうすぐ10年、この春は、色々な関 係がつながってきました。
新しい出会いとしては、「輪屋(りんや)」さん。東京大田区の自然食品店を経営している 若いカップルです。ここから車で30分ほどの岡部町に住んで、週3回店との間を往復して いました。流通からとる野菜に満足できなくて(減農薬が主体だし、鮮度も今ひとつ)、朝採 りの無農薬野菜を自分たちで持っていこうと、生産者を探していたのです。
お付き合いが始まると、ほんとによく畑を訪ねてくれます。来ると裸足になったり(体にい いそうです)、作業を手伝ってくれたり、色々話してこちらも刺激を受けています。早朝の 出荷なので、最低限の調整だけで、畑からとったままの姿で持っていってくれるのがとても 助かります。生産者の負担を共有しようとする、新しいタイプのお店屋さんです。

輪屋さんとの出会いがきっかけになって、今まであった関係も新展開。近所で同じく有機 農業をしている若い人たちに、輪屋さんへの出荷に加わってもらうことになったし、農業ヘ ルパーをしている男性(去年沖縄からイノシシ狩りのことを伝えてもらった。同じく農業研修 塾の卒業生)には、時々うちの畑を手伝ってもらってますし、出荷作業には、地元で色々 地域活動をしている友人の手を借りて、と、日々の会話も新鮮です。

輪屋さんは「自分の目で確かめた野菜を、自分の客に売る」ので、私たちの野菜には有 機認証やガイドライン無農薬の表示は使いません(皆さんにお届けしているのと同じです ね)。2年前に認証が障壁となって挫折した、仲間との共同出荷が、やっと実現したので す。
この小さな「輪」を手始めに、いくつかの小さな輪が重なっていくことを、思い描いていま す。皆さんにも参加していただきたいと思っていますので、今後もご注目ください。(6月3日記)

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2002年5月第4週便

 

野菜売り場の若者たち
うちが出荷しているスーパーチェーンの新人研修の一環ということで、若い人が10人くらい、畑の見学にやってきました。関東周辺の店舗で野菜売り場の担当となる新人たちです。 JAS有機農産物を個人で出荷しているのはうちだけなので、主に、有機農業の現場を肌で感じてもらう、と いう設定です。
引率する本部の方から、有機と他の野菜との違い(作付け前2年間農薬と化学肥料を使わない畑で作ら れたと、第三者機関が認定したものが、JAS有機農産物です)の説明があったあと、畑を歩きながら、虫や 病気を防ぐための工夫を見てもらいました。野菜を売っていても、畑にあるときの野菜を見ることがほとんど ない彼らには、色々なものが新鮮に映ったようです。ズッキーニの姿などは、大いにうけていました。

トリ肉はいかがですか
     狂牛病の4頭目が見つかったり、牛肉の偽装で会社幹部の逮捕者が出たり、と、「食の安全」「表示の信頼性」を揺るがす事件が相変わらず起きています。野菜と卵以外のものでは、私たちも消費者ですから、選ぶ際の基準をどこに置くのか、日々迷うものはあります。やはり、生産過程、製造過程がある程度わかるものを選びたい。それから、味と価格。その時々バランスをとりながら選ぶ自分がいます。
さて、うちのトリ肉、*生産過程としては、土の上で元気に走り回っているから病気知らず。抗生物質の投 与などはもちろん一切なし。エサは、遺伝子組み替えやポストハーベストの物を排除し、国産飼料を多用し て、緑の野菜をいっぱい与えています。
*味は、「うまい」と思うのですが、やっぱりブロイラーになれた人 には「固い」でしょう。たくさん卵を産んで、立派に役目を果たしてくれた鶏です。圧力鍋を使えば、けっこう、料理の幅があるのですが。
*価格は、1羽分(モモ2枚、ムネ2枚、700g前後)900円。業者に払う解体 代が1羽400円かかるので、ほとんど手間代くらいしか残らないのですが、喜んで食べてくださる方がいれば、大変うれしいです。
飼っている羽数自体が少しですし、卵の供給のバランスをとりながら、不定期に肉にしていきますので、 お届け日を決めることはできませんが、もしご希望の方がいらしたら、お声をかけてください。日取りの相談をしたいと思います。どうぞ、よろしく。
(やっとナスを植え終わりました。つぼみが日々ふくらんでいます。)     (5月20日記)

<料理メモ>
   * 青シソ* 枝ごと入りますので、水にさしておけば、数日使えます。刻んで薬味にするほか、ご飯を包んでしょう油をちょっとつけてパクリ。刻んだものを炒め物に加えても。揚げ物焼き物、いろいろに。
* パセリ* これも、生でサラダなどに加えるほか、炒め物に入れてもおいしいです。チャーハンやスパゲッティに。スープやシチューに。

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2002年5月第3週便

 

ジャガイモの花
   またまた記録的な暖かさの4月の末、早々とジャガイモの花が咲き出しました。4月のうちに開花してしまうなんて、はじめてのこと。新ジャガの登場は早まるでしょうが、喜んでいいのか、、、
5月に入って小麦の花も咲き終り、ヒバリが天高く鳴く声が響いています。連休明けには「梅雨のハシリ」の気圧配置になったり、何でも季節が前倒しになっているようです。
 

ウネ立て、仕立てのこと
   さて、あふれそうになっていた夏の野菜の苗が、半分くらい畑に出て(定植といいます)行きました。生育と収穫期間の長い夏の野菜たちについては、畑に植えて大きく育っていく過程で、枝を整理して、棒やネットに縛り付けたり、ヒモでつるしたり、ワラの上に伸ばしてやったりします。これが「仕立て」です。野菜の種類や畑の条件、使う資材の種類で、さまざまなやり方があります。
この「仕立て」のことも予測して、苗を植える前に、畑に「ウネ」を作るのですが、野菜の種類は多いし、色々頭をひねり手をかけるので、一言で「定植」といっても、なかなかはかどりません。たとえば、ナス。

1. まず、元肥として鶏糞をウネ幅(1.5mくらい)全体にまいてから、トラクターで耕す。
2. 管理機で両側から土を寄せて、幅50cmくらいのウネを立てる。
3. ウネの側面に、米ぬかとオカラぼかし肥(お菓子みたいな肥料)をふりかける。
4. 再び両側から土を寄せる。
5. その側面に、今度は鶏糞をふりかけていく。
6. ウネの上を、クワの背でたたいておっぺして、ウネを「しめる」。
7. 生分解性マルチをウネを覆うように伸ばして、両側からまた土を寄せて押さえる。
8. 適当な間隔で、ナス苗を、コンパニオンプランツのニラと一緒に植える。
9. しの竹の仮支柱をそばにさして、ナスを結ぶ。
10. 鉄線の支柱をして、保温と風除けのための穴あきトンネルをかけてやる。

ナス作りは、何といっても年一度の大勝負。1ウネ植えるだけで大変疲れます。よいナスがとれますように。
 

ピストル 片手に
   自宅の周辺で、カラスが増えています。都会から締め出されて、来たのでしょうか。この冬は、ここらの畑の大根を、食い荒らすほど。鶏小屋のある里山の奥の方を根城にしているらしく、鶏小屋の前に置いたカゴやコンテナの中や、自宅のエサ作りの場所を荒らしたりと、このところ悪さがエスカレートしてきていました。そこで、夫が、息子のおもちゃのピストルを持ち出して、迫真の演技(!)で「バン バン」(音はする)。クレイジーぶりが、結構効いたみたい。近所の人間の方が驚いていたかしら。    (5月13日記)
(さし絵のズッキーニは、娘に先週描いてもらったもの。今はもっと大きくなって、もうすぐ初収穫。)

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2002年5月第1週便

カエルと話す男
 ちょっと涼しい日もありましたね。実に気持ちのいいこの新緑の季節、 ゴールデンウィークの頃は、畑仕事の山場でもあるのです。さまざまな緑のあふれる畑に、夏の 野菜たちの苗を次々に植えていかなくてはなりません。草も勢いを増してくるので、エンジン付 草刈機および人間除草機は常時接続(?)です。
おととい、畑周りを草刈しているはずの夫が、なにやら大声でしゃべっていました。そのあと、 さし絵描きに来ていた娘を呼び寄せて、娘がまた声をあげています。
大きなヒキガエルでした。草むらのかげの窪みにひそんでいて、すんでのことで気がついた夫が 「ちょっと、どいてください」とお願いしていたのです。この辺では、「おヒキガエル」と尊称 の「お」をつけて呼ばれる大ガエル。何年も生き抜いたその貫禄は、人間も一目置くほどのもの、 うちの畑の守り神かもしれません。
自分たちが畑を開墾してはじめた頃は、隣接する林との境目の溝で、何回もヒキガエルに遭遇し ました。里山の方の畑でも。そして、何匹かは、草刈機に引っ掛けて死傷させてしまいました、、、 今回のは、まだ動きが鈍いとぼけたひとでしたが、何とか林のほうに行って、長生きしてほしいもの です。

小麦粉はいかがですか
 去年の7月に収穫したうちの小麦です。玄麦(脱穀したままの外皮つき) を米の袋(30k入り)に入れて、冷暗所で保存して、半袋くらいづつ製粉しています(農協の製 粉所で頼んでいます)。野菜が不足するときのピンチヒッターとして用意していますが、余裕があ りそうなので、単品として、ご希望の方にお分けしたいと思います(いわゆる地粉、中力粉です)。
有機無農薬小麦粉ー500g−180円
将来は、自前の製粉機を手に入れて、全粒粉としても利用できるようになりたいと思っています。

          *料理メモ* <野菜のゆで方> おいしくてちょっとガス節約に
小房に分けた、ブロッコリー、カリフラワーやエンドウ(今年はう まく取れるかな?)などをゆでる時は、煮立ったお湯に、パラパ ラと少しずつ入れます(一気に入れると温度が下がる)。入れ終 わって、沸騰を確認したら、鍋のフタをして火を止め、1〜3分 でザルにあけます(途中ですばやく加減を見る)。エンドウは冷 水にとってから、水切り。ブロコ、カリはそのまま広げてさます。 (4月29日記)

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