◆たよりの箱(28)◆

2009年5月から8月の「菜園たより」です

無農薬有機野菜と平飼い有精卵の
菜園「野の扉」

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2009年8月4週号

■ お盆休み  

 やっとやっとやってきた太陽の夏。しかし気づけば8月も後半、立秋も過ぎていました。昼には30度を越す日が続いていますが、朝夕は少しずつ冷えるようになってきました。夜、ぷらっと外に出て冷たい風にあたるとドキっとします。さみしいような懐かしいような胸騒ぎ、でもすごく心地よい気分。季節の変わる時期はものすごく好きです。

 先週も畑は忙しかったのですが、僕はお盆休みをいただいてしまいました。そして行ってきました、長野県。オンボロの50ccバイクでいくつもの山を越え、谷を越え、たどり着いた長野は本当に素晴らしかったです。特に高原からの眺めはなんだか信じがたいような景色の連続でした。空気も薄いですが、世界全体が薄いような、ぼやけたような感じ。正に夢のような所でした。僕は感激しっぱなし。良い休暇でした。

 帰って数日経った今も頭の中は長野色です。しかしいつまでも休みボケしているわけにはいきません。今はなんといっても秋冬野菜の準備で大忙し。こんなに暑いのにもう?と思ってしまいますが、季節って嘘みたいにあっという間に変わってしまうんですよね。ちなみに今日は白菜の種蒔きの日。この白菜ができる頃には、寒い寒い言って鍋をしているはずです。その頃にはどんな風に日々過ごしているのでしょうか。その日がよい日であるように、コツコツ歩んでいきたいです。
(8月20日 翼 〜写真は、太陽とともに、元気になってきたオクラ。丸オクラの木は、170cmの翼君が手を伸ばしたよりも高く育っています。)

■ 卵の値段  

 うちの鶏の自家配合エサの3割以上を占める「クズ麦」(規格外の小麦)の値上がりを受けて、去年10月より卵の価格を、40円から50円に値上げさせていただきました。 1年たって、先月末に、今年の「クズ麦」が1年分入手できました。価格は、おととしがキロ当たり22円、去年が40円に対し、今年が30円です。輸入飼料は、海外の産地の出来不出来で価格が乱高下しているようですが、国産の「クズ麦」の価格については、おととしの水準まで値下がりすることはこの先ないと思われます。
 申し訳ありませんが、卵の価格は、1個50円のままで、お願いしたいと思います。

■ 今年のトマトソース  

 毎年、汗みどろになって、仕込んでいたビン入りのトマトソース。セットのピンチヒッターにしたり、販売したりしてきました。今年は、出荷できないトマトの多くは鶏たちのおやつにして、時々煮てピュレ状にしたものは、冷凍しています。一番大変なビン詰め工程がないので、気が楽です。
 安い冷凍庫を購入して、貯まっていくジプロック袋入りのトマトピュレにうっとり。・・・しているだけではだめなのです。涼しくなったら、いろいろ足して、ソース(いわゆる中濃ソースが目標)にしたいと思っています。うまくいきましたら、ご紹介します。(8月23日 泰子)

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2009年8月2週号

■ 絶好調のトマトちゃん 

  気づいてみると僕がここにやってきて半年が経っていました。1人暮らしにも早寝早起きにも慣れました。仕事はまだまだうまくいかないことばかりですが、とにかく日々楽しいです。なんでこんなに楽しいか不思議なくらい楽しいです。

 さて、このところ真っ赤なトマトを山ほど収穫しています。僕の家にも常にトマトスープがある状態。贅沢にトマトを使い、次から次に野菜が補充される特製スープ。味は抜群です。時間のない朝や、ヘロへロに疲れた日の晩ご飯に温めたらすぐ飲めるスープは大助かり。これは間違いなく、僕の「2009夏の味」になるでしょう。
 先日は特にたくさんのトマトを貰ったので、煮詰めて、冷凍庫に保存しました。季節のものをその季節に食べる。こんな理想も持っていますが、寒い冬にぽかぽかトマトスープを食べたいという気持ちには勝てませんでした。

 そしてこの楽しい半年を、一緒に過ごしたのが、猫のニャー。可愛いくていい匂い。今も縁側でニャアニャアないています。早く原稿を書き上げ、いいこいいこしてあげたいです。おいしい野菜と可愛いいニャー。僕は毎日元気です。(8月8日 翼 )

■ カエル豊作 

 誌面では、料理とニャーの話が多いので、「遊び人」風な印象を持つ方もあろうかと思いますが、毎日、汗と土にまみれて、働いている翼君です。つい先日、「農の雇用支援政策」の現状確認のために、農業会議所員の巡視があり、4ヶ月間の必要書類をいろいろ提出しました。これで晴れて、研修費と家賃補助の助成金が下りるはずです。1年間の折り返しとしては、希望を持って後半に望める位置にいる、ということになるでしょうか。

 昨日は、翼君のお母さんと妹さんが、初めて寄居を訪問。畑を案内している翼君には、いつも私たちといる時の「若さ」より「頼もしさ」が表れていて、この半年間の成長を見た思いがしました。妹さんは、カエルを追いかけたり、里芋の葉っぱの大きさに驚いたり、ニガウリのトンネルを「トトロの道みたい」と言って、畑を楽しんでくれていたようです。また、来てください。

 そのカエル、この、ずっと梅雨、の天候で、今年は大発生。アマガエルがキュウリやナスの葉っぱの上で休息(?)しているのは、毎年見かけますが、今年は、茶色の「アカガエル」やいぼいぼの「ヒキガエル」の子供たちも、畑にいっぱいいます。1センチに満たない「成り立て」の小さいカエルたちが、あちこちで飛び跳ねるのは初めてのことです。これも、今年は勢いのあるトンボたちと一緒に、野菜を食う悪い虫をいっぱい食べてもらいたいものです。

 悪い虫といえば、この時期猛威をふるうのがカメムシ。キュウリのトンネルの中で、しゃがんだり立ったりしながら、葉っぱの裏から、その影を見つけては、捕殺しています。小さなカエルの影にニンマリしたり、この、モノたちの気配を感じる時間が、私は好きです。卵塊が見つかったときは、喜びの声(?)を上げて排除。ナス係の夫と翼君も、毎朝捕殺していますが、ナスの葉っぱには、捕殺できない小さな甲虫がいっぱい食いついてナスの英気を奪っているので、「ナスおじさん」は元気が出ません。カエル君、仕事してね。(8月10日 泰子)

(8月8日に撮った上の写真は、去年も設置した、作業場の壁面を覆うニガウリのカーテンが、ヨシズを広げて遮熱している屋根に這い登ったところ。下の写真は、1週間後。)
☆欄外のコメント 雨続きで、さすがの調理用トマトも割れが多くなっています。多めに入っていますので、うまくご利用ください。ソース作りなど大量に使う方には、キロ400円でお分けできます。ご連絡下さい。

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2009年7月5週号

■ 暑さに負けても・・・ 

 前回の便りで梅雨明け宣言してから2週間。一度は夏到来を確信しましたが、今は雨雨雨、びしょ濡れです。でも前回ほどの憂鬱はありません。というのも数日あった、35度前後の真夏日に疲れきってしまい、少しのんびりできる雨にホッと一息つけているからです。

 僕がここにやってきた当初から、ここの夏の暑さはすごいよ。と言われていました。覚悟はしていました。でも想像以上でした。恐ろしいほどでした。もちろん一番暑い時間は、家で休憩して、そのあとは室内作業をします。日が少し傾いた頃から外の作業をはじめます。熱中症対策も万全で、濡れタオルと麦藁帽子、それにこまめな水分補給。それでもあの日の暑さには完敗でした。全部の力を使い切ったヘロヘロ人間になってしまい、頭も回りませんでした。冷たい川で泳ぎたい、ただそればっかり考えてました。いつもなら寝て起きれば元気になっている僕も、さすがにその時は翌日まで疲労が残っていました。

 これから本当の本当の夏がやってきます。無理せずやっていこうと思っています。夏前に掲げた目標も変更します。暑さに負けず頑張ろう!改め、暑さに負けても生き抜こう。それでは。
(7月24日 翼)

■ ウグイスの鳴く、7月 

 先週は、翼くんに遅れること数日で、梅雨明け宣言してしまった気象庁に、まだ梅雨でしょ、どう見たって、と言っていました。 今週も、夏本番とは言いがたい、はっきりしない天気が続きそうです。夫は、5月くらいから、今年の天候のちぐはぐさに、気象庁と正反対の「冷夏予想」をしておりましたが、どうもここまで来ると、あの冷害の年、梅雨が明けなかった1993年の夏にだんだん似てきているようです。
 お客さんからも、「セミが鳴き始めるのが遅かったし、いつもの勢いがない」などとお聞きしていますし、夫は、この時期にウグイスの「ホーホケキョ」を聞くなんてことはなかった、と言っています。

 それでも、暑い日は暑く、特に7月は「イベント」が多かったので、日常の仕事をやり抜くだけで、疲れきります。毎年、「来年は、夏を越せるだろうか」と不安になる、畑まわりの草管理も、翼くんのおかげでそれほどは遅れずこなしていけていますが、こんな不順な天候ですので、体調にも畑にも注意深く、秋冬野菜の準備につとめていこうと思います。

■ ブルーベリー狩りへ、どうぞ 

 毎年ご紹介しています、寄居町の「たかのす・くぬぎの森広場」のブルーベリー園が、18日より始まっています。今年は、ホームサイトも完成して、広場の遊具や設備も増えています。ぜひ、おいでください。詳しくは、ホームページ(http://www5.ocn.ne.jp/~b-verry/)か、園主の吉田さん(048-582-1037)まで。

(さし絵は、野菜と一緒に、玄関先のダリアの花を送ったら、娘が描いてくれたものです。7月27日 泰子)

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2009年7月3週号

■ 梅雨明け 

 今日は本当にひさしぶりに朝から青空が広がり、気持ちのよい風が吹いていました。週間天気予報にもあの恐怖の傘マークがなくなりました。
 どんなに気の早い気象予報士も宣言していませんが、僕は本日をもって梅雨明け宣言しました。もう雨なんて降らず、湿度も高くなりません。そうに決まってます。

 そうなってくると大変なのが収穫です。悪天候がずっと続いていたのに、働き者の野菜たちはどんどん生育していました。毎朝僕はヒーヒー言っていたのに、天気が良くなればこんなもんじゃないとのこと。気合いを入れなおさなければなりません。それでもやっぱり、レインコートでのびしょ濡れ収穫でなく、爽やかな夏の朝の収穫ならずっとずっと頑張れます。

 ぴかぴか光る夏野菜たちと共に、暑い夏を乗り切ってやるー!! (翼 7月11日)

■ 夏野菜の収穫=「死のロード?」

 インゲンが下火になって楽になったと思ったら、いよいよ、オクラ、ナス、ピーマン、シシトウと、まだ樹が小さいので「ほふく」前進の収穫が始まります。翼くんが言うように、気合いが必要です。

 夏の葉物、モロヘイア、エンツァイ、ツルムラサキの収穫も、お天道さんとの競争です。昔は、草管理さえすれば難なく取れていたものですが、数年前からいろいろな虫に取り付かれて出荷できないものが増えるので、今年は3種すべて、大きなトンネルを仕立てて、防虫網を開閉することにしました。夕暮れから夜にかけて飛来する虫から守るためです。そして1本1本、切り戻しをしながら収穫することで、風通しよく管理して、虫や虫の卵を見つけやすくしていきます。

 これは、他のナスやキュウリ、トマトなど、夏野菜全般に言えることで、ただただ収穫しているだけでは、長い夏を乗り切ることはできないのです。だから、収穫時間は果てしなく長くなっていくのです。

料理メモ〜サンティオ・トマトのおいしい食べ方 

 ハウスの大玉トマト「麗花」は、30度を越えると発生する立ち枯れ病で、すでに3分の1が枯れました。
 この病気に比較的強い、お尻のとがった「ルネッサンス・トマト」(割れやすいので、やや未熟な段階で収穫します。届いてからお好みで追熟してください)は、収量が少ない品種です。
 ということで、頼みのトマトは、生食・調理兼用種の中玉トマト「サンティオ」です。去年、シーズンの終わりにご紹介したので、神奈川の白崎裕子さんに教えていただいた調理法を以下に再録します。

<湯むきの仕方> ヘタの所に十文字に切り込みを入れて、まずその部分だけを熱湯に2秒ほどつけ、その後丸ごとボチャっと熱湯に落とし(一瞬です)、すぐさま大急ぎで冷水に取って湯むきします。こうするとトマトの表面に余分な熱を与えずとても綺麗に皮がむけます。
<食べ方> 湯向きしたトマトを切って菜種油をからめてから、冷蔵庫で冷たく冷やし、食べる直前に、ハーブソルトを振る。〜〜ハーブソルトはなかなか入手できないので、よい塩とスパイスで代用してみてください。

 畑に植えた「クルミ」の木の実が、去年の秋はザル一杯ほど拾えたので、夫がきれいにしたのに、誰も割らずに眠っていました。先日、息子が、苦労して割って、クルミ(美味)入りのパンを焼いてくれました。きれいに割れた貴重な実を、娘に送ったら、「渾身作」のさし絵になって戻ってきました。(7月13日 泰子)

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2009年7月1週号

■ プハァー、 初物

 とても忙しかった六月も、もう終わってしまいます。なんだかこの生活をはじめてから、時間が過ぎるのが早いような…仕事は梅雨らしい梅雨の到来で、思ったようにはすすみませんが、どうにか麦刈りと麦ワラ集めを終え、麦ワラ敷きは終盤に入りました。
 晴れ間がさし、畑が乾いた隙をみてはジャガイモ掘りをしています。ジャガイモは手掘りで収穫しているので、時間がかかり大変ですが、畑に暮らすオケラ君に励まされながら、頑張っています。

 そして、最近新しく採れだした夏野菜、枝豆とトウモロコシの登場です。昨日は早速やりました。仕事から帰り、シャワーをあびて、ビールと枝豆。いい「プハァー」でました。あまりの幸福感に力が抜けて、呆然。そのあと晩御飯を作るのには、すごい決意がいりました。
 そして今日はトウモロコシを採りました。帰ったら蒸しモロコシしようと思います。真黄色のぷちぷちトウモロコシ、早くほおばりたい!! 畑ではどんどん新しいものがとれだし、そのたびに、どきどきわくわく。一年に一度巡ってくる初物の喜びを何度も楽しめるなんて、最高に贅沢です。(6月26日 翼)

■ クマの子、ニャアー の冒険

 ボクの名前は、ニャアー。
 去年の終わりに、お腹をすかせて泣いていたら、お父さんが「仕事をするんなら」と言って、ご飯をくれました。それから「野の扉」のうちに住んでいます。だから時々、ネズミを獲って鶏さんのエサを守っているし、あと仕事とは言えないかもしれないけど、トカゲと遊んだり、雀も獲ったりします。

 水遊びが好きで、尻尾がシマシマなので、お父さんは「お前は、アライグマの血が入っているな」と言います。ボクは、ほんとのお父さんを覚えていません。アライグマにあったこともありません。でも、「畑のナスをアライグマにやられた」なんて聞くと、ちょっと胸が痛みます。
 お父さん、この間、近所の鳩をやったのは、断じてボクではありません。それは、きっと、キツネの子です。うちの裏の畑のトウモロコシをかじっているのも、あの子に違いありません。ぼくが、きっとあの子の尻尾をつかまえてやります。(続く・・・)
(ニャアーの額の模様は、アライグマの爪あとそっくり。右の写真は被害にあったナス。右端に、くっきり爪あとが)

 去年、うちは主要な畑で、アライグマにトウモロコシをたくさんやられました。それで、別の地区の裏の畑でトウモロコシを作っているわけですが、トンネル栽培の1番手からアワノメイガの幼虫が食害していて苦戦しています。主要な畑のある地区では、4月から20匹近いアライグマが捕獲されていて、トウモロコシが全滅した、とか、スイカがやられた、とか近所の人が言っています。アライグマと蛾とキツネ?、それから今後はカメムシ、と、トウモロコシの敵は、いっぱいです。(6月29日 泰子)

<料理メモ>〜ナスの涼ばん(リャンバン)

 ・4〜5本のナスに、竹串でプスプス穴を開けてから、蒸し器で強火で15〜20分蒸す。あら熱をとって食べやすくさいて、冷蔵庫で冷やしておく。・タレ(砂糖小さじ1、酒小さじ2、しょう油大さじ2、酢とごま油各大さじ1、おろし生姜1かけ分、豆板醤小さじ2分の1、いりゴマ小さじ1)を混ぜて冷やしておく。・食べる直前に、器に盛ったナスに、ネギとか青しその千切りをのせ、タレをよく混ぜてから回しかける。
 〜〜お付き合いのある、東京の自然食品店「輪屋」さんの通信に載っていました。朝仕込んでおいて、昼や晩ご飯に涼しい顔で出せば、株が上がること間違いなしのメニューです。

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2009年6月3週号

■ 麦秋 

 大きな低い雲が空を覆っています。ついに梅雨入りしました。
 ここ数日の間でナス、ピーマン、シシトウがとれだしました。さっそく晩ご飯で食べた初物、とてもおいしかったです。中身トロトロのナスに、香りがすごくよい肉厚ピーマン。まだまだ気候は涼しく、成長はゆっくりですが、毎朝の収穫作業も忙しくなってきそうです。憧れのトマトちゃんはだいぶ大きくなりました。ほのかに色づいてきた実もあり、わくわくしながら待っています。

 そしてそして、これからやってくる一大イベントは麦刈りです。山々が濃い緑でモリモリしているこの時期に、金色に染まっている小麦たち。これを麦秋というそうです。今はもう収穫間近。金色がこげ茶色に変わった頃、天気が晴れたら収穫をするとのこと。夕方のやわらかい光にキラキラ揺れている麦の様子にいつも感動している僕としては、畑に麦がなくなってしまうのは少し寂しいですが、やっぱりおいしいパンに変身していく小麦粉とも早く出会いたい食いしん坊であります。
 あ、それからジャガイモの収穫も始まるんでした。もうこれからは大忙し。よーし、頑張るぞー(6月11日 翼)

■ おぼれながらも、ワラつかむ 

 さてさて、そのような翼くんの頑張りもあり、12日から16日にかけて、うちの小麦の刈り取りの半分、ジャガイモ掘り上げの一部、そして麦ワラ(夏に向けて、草抑えに野菜の間に敷き詰めるのです)集めは大半が、終わりました。

 とにかく、いつ降ってもおかしくない天候が続いています。ポンコツのコンバインが不調なので、ご機嫌を取りつつ休み休み麦を刈り、離れた畑から戻るときは、軽トラックで牽引するはめになりました。
 ジャガイモは、もちろん手掘り。畑に遅くまで残っていると、病気も入りやすいし貯蔵性も悪くなるので、早く終わらせたいのは山々ですが、せっせと3人でやっても、まだまだ先は長い。この間の雨降りで、しばらく掘れそうにないのがつらいです。

 そして、今年の麦ワラ集めは、「歴史に残る」ものとなりました。2軒の農家から同時に連絡が入り、1日で両方集めなくちゃならなくなり、軽トラック2台に3人という最強?チームで朝から取り組んだ日曜日、昼休みもそこそこに田んぼに向かい作業をしていると、雷鳴とどろき、突風と横殴りの土砂降り、「ヒョウ」まで降って、とにかく逃げ帰ることに。雨にぬれた麦ワラの束は重くなるし、ぬかって車で入れない田んぼから一輪車で道までワラを運ぶ、という最悪の状況。翌日、翌々日も、ぬれたワラではありましたが、何とかノルマはこなせて、一息ついたところです。
(写真は、軽トラックに、ワラをてんこ盛りする、翼くん。)(6月17日水曜発行となりました。 泰子)

<料理メモ>〜青シソの利用法をまとめて 

*保存方法* お届けしている枝ごと、水にさせば、3,4日はもちますが、葉っぱをはずして洗って、水気を切って、タッパーに入れて冷蔵庫にしまえば、10日くらい大丈夫。 
*青シソご飯* あおじそを刻む、梅干を刻む、炊き立てご飯に混ぜ、ゴマをかける。 
*青シソしょう油漬け* 煮立たせて冷ました塩水に、青シソの葉をしばらくつけて、アク抜きをして、きっちり絞ってから、しょう油に漬ける。冷蔵庫で1週間はもつ。
*ハーブソルト* 青ソソの葉っぱ(4,5枚で充分)を、その重さの3倍の塩と一緒に、すり鉢でする。色がきれいで、冷蔵庫でしばらくもつ。焼肉や冷奴、ちょっと添えるとアクセントになって香りが楽しめる。
*ついでに、パセリ* 余ったら、細かく刻んで、ポリ袋に薄く広げて板状にして冷凍。必要な分だけ、折って使う。

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2009年6月1週号

■ 野菜は冷蔵庫へ 

 この春は、「花物」、ブロッコリーやカリフラワーの出来がよくありません。気温の乱高下の影響でしょう。エンドウ類も、早々と枯れ上がって行きました。30度以上の気温で病気が一気に広がるのです。玉ねぎ、ジャガイモも、早生種以降は、少しずつ病気が出てきています。夏野菜たちはみんな畑に出て行って、この先どんな運命が待っているのか、決して明るくは考えられないけど、心を込めて世話をしています。

 さて、4月から野菜を送っている娘が「葉物がもたない」というので、ズッキーニを入れてやったら、右のさし絵が先週届きました。気温の上昇とともに、葉物はもちろん、古新聞紙ではなく、防曇袋(ポリ)に入れる野菜が増えているのに。聞けば、届いた野菜を冷蔵庫に入れず、常温保管していたそうで、いくら仙台でも、日中閉めっぱなしのアパートの中では、野菜も傷みます。うちでは、毎日自家用の野菜が出るので、葉物でさえ冷蔵庫にしまうという習慣がついていなかったのです。
 ここしばらく涼しい日が続きましたが、これからは、お日さまと競争で収穫した野菜を、クーラー室(狭いので、拡充して使いやすくするのが、私の夢)に出たり入ったりして、40度近くまで上がるであろう外気温に負けず、よい状態で皆様にお届けするよう、夏仕様の出荷作業になります。気合を入れなくては。(泰子)

■ 雄鶏さ〜ん 

 ゆすら梅、びっくりグミ、桑。いろいろな木の実が熟れてきました。野生の味。小さくて、すっぱくて、渋くて、でもすごく濃くて、なんだか懐かしい味。鳥たちに負けるもんかと張り切って食べています。
 そして、2週間ほど前にやってきた鶏のヒナは、かわいい声で鳴きながら、日に日に大きくなっています。この子たちはどんな風に成長していくか、とても楽しみです。鶏の世話をして、みんなそれぞれ、すごく個性豊かなことを知りました。
 特に雄鶏は、性格がすごくよく出るので面白いです。僕が大好きなのは、最年長の雄鶏、大きな体と垂れたトサカ、挙動不審な動きの、「たれ蔵じいさん」です。たれ蔵じいさんは、みんなの目に見えないものが見えてるようなんです。突然なにかに怯えて走り出したり、隠れたりします。その姿、本人は真面目なんですが、ものすごくかわいいんです。走り方もなんだかヘンテコで、もう愛せずには、いられません。
 ずっと元気で走り続けていてねー(翼)

■ 人の道を少しはずれて 

 百姓は、人間と野の境あたりで暮らしています。百姓の歩いた道が、すなわち、ボーダーラインとなります。
 翼くん! 迷いながらも一歩一歩、目をこらし、耳をすませて歩いていこう。境界線は固定的なものではないし、時間はたっぷり、僕たちの一生よりはるかに長い。道すがら、少し先達のぼくが、「たれ蔵じいさん」?の、今に先立つ、輝かしい物語を聞かせてあげるよ。(晃) 6月1日制作

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2009年5月2週号

■ 夏近し 

 昨日は朝から弱い雨が降っていましたが、突然雷とともに大雨が降り、すぐにやみました。どうやら夏も近づいてきているようです。晴れた日の日差しはもうギラギラしています。
 そんな暑い時は、緑の濃くなってきた木陰でゴロゴロするのが最高です。最近、晴れた日の昼休みは、近所を散歩して気持ちの良い木陰を探しています。まだ、ここだ、という場所は見つけていません。木の様子、静けさ、景色、すべて完璧な場所はそう簡単には見つかりません。猛烈な暑さが到来する前には見つけられるといいのですが。

 畑にも、じょじょに夏の顔ができてきました。ここ数日で採れだしたのは、ズッキーニとハウスのキュウリです。畑に植えてからすごい勢いで生育して、気づけばもう実をつけています。ひさしぶりに食べた夏の味は、とてもうれしくて元気になる味でした。楽しみにしていてください。
 ハウスのトマトは緑色の小さなかわいい実をつけたところです。真っ赤に輝くトマトが今から待ち遠しいです。炎天下の下働いて、のどを潤すトマトをがぶり。想像しただけでヨダレが出ちゃいます。そんな楽しい妄想と一緒に日々せっせと畑仕事をしています。(5月9日 翼) 
(写真は、ヨシズをまとった、夏仕様の幌付き軽トラック。)


■ うちのゴールデンウィーク 

 鶏は飼っているし、ほぼ毎日出荷があって、どこにも行かない、行けない我が家のGWは、「千客万来」でした。

 最初は、何度も登場している、東京両国のイタリアンレストラン「茂ル木」のシェフ一家。茂木さんは、「おいしいもので、お客さんを感動させたい」と励む日々を語ってくれましたし、2歳になる愛息の健ちゃんは、玉ねぎ収穫を手伝ってくれました。(「茂ル木」 東京都墨田区亀沢2丁目15-8石川ビル1F 03-3623-0303 水曜日定休)

 そのあとは、仙台の友人一家とともに娘が帰郷。以前より積極的に畑や出荷の手伝いをしてくれて、遊びに来た友だちと一緒に作ってくれたのが、左のタケノコ入りの混ぜ寿司。初物のキヌサヤと錦糸玉子(フライパンを熱したら、火を止めて卵液を入れて余熱で焼くときれいにできる、とは友だちのゆづきちゃんの考案)と、カニもどきの赤大根の薄切りがのっています。2人はそのあと、ネギ植えもやってくれました。

 仙台に戻るときは、友人の娘さん一家も立ち寄ってくれて、左の記念写真をパチリ。赤ちゃんを抱いている左の男性が、以前ご紹介した「子供椅子」(こちらに紹介のページがあります)を制作している「木の工房やまね」の大川さん。お土産にいただいた、木のスプーンがとても素敵なので、みなさまにもまた、ご紹介したいです。

 娘が去ったと思ったら、息子が月一回の連休で泊まりに来て、と、今日が何日かを忘れてしまいそうなGWが終わりました。

 そんな中、夫は、口先は快調だし、腰も草刈り機を振り回せるくらいには回復してきました。翼くんの奮闘の甲斐もあって、夏の野菜たちはどんどん畑に出て行きました。仕事は遅れてはいますが、致命的ではない、と、自分で自分を励ましつつ、夏に向かいます。(5月11日 泰子)

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