無農薬有機野菜と平飼い有精卵*直販の菜園「野の扉」


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たよりの箱(5)〜2003年1月から4月の「菜園たより」です



2003年4月第4週便

注)鶏小屋のある里山では、山桜の散る頃に、小さな花が咲きます。草丈10センチあまりの茎の先に、白い星型の花が一つ。右は、中学に入って2枚(アカメガシワと山椒の若葉の絵を)失敗して、ようやく娘が描きあげた絵です。

■新入りですが

待ちに待った春が一瞬に過ぎ去り、あたりはもう初夏といった気配が、、、きのうは、うちの鶏小屋のある里山で、地区内の青年団(よりちょっと年配)の遅くなったお花見の会でした。
この地に住んで12年、少しずつ地区の人々にも馴染んでもらえ、変わり者なりに可愛がってもらっています。“新規就農”の一番の難しさは、経済環境の厳しさもさることながら、地域にそれなりに溶け込み、お互い不愉快な思いをすることもなく、都市化の中で崩壊しつつある農村を元気付ける、あるいは再生させることの大変さでもあります。
はじめの頃は、良きにつけ悪しきにつけ“伝統”も何もわからず、薄氷を踏む思いであったことを思うと、吹けば飛ぶような借り物(すべて借地で、借家暮らし)であっても、「土の上」の生活になったのかなあ、とも思います。  

■12年目の本気?

そんな中、試されるような事件が起こりました。先月、点在する畑の一部に、スス(煤)のようなものが降りました。幸いまだ寒い時期でもあり、防寒資材をかけられた野菜たちには、ほとんど被害はなかったのですが、裸のほうれん草に被害が出ました。
風向きや、その他もろもろ考えてみると、隣の嵐山町の解体業者(焼却許可取得)しか考えられず、こちらの寄居町と埼玉県の環境関連部署に連絡を取りました。 隣町の施設なので、ことは面倒でしたが、あと2軒の農家が一緒に声を上げてくれたので、県や町の職員との折衝には地元地区(西古里)の人々も10数名が加勢。それで、県の方も複数の部署が監視体制をとってくれることになり、また、西古里地区も今後に備え、監視会を作るよう地区住民(うちは隣の地区になる)全体に諮ってくれることになりました。

当たり前のことではありますが、自分の畑のことを考えているだけでは(本当はそれだけで精一杯なのですが)、良い野菜は作れないご時世です。今回のことは、自分たちにも、少し根っこのようなものが生え始めたのかな、そんな風に思ってもらえたのかな、と思える一件でした。
もうこんなことが起こらないことを願いますが、多くの方々が物心両面で支えて下さっていることを思えば、色々な障害を乗り越えていけそうです。(4・21 晃)

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2003年4月第2週便

■ソーセージ予約受付けます

2月にご紹介した「腸詰屋」のチキンソーセージを、4月の下旬に、再びお届けできることになりました。私たちが研修した農業塾の先輩(極楽とんぼ農園の鈴木友治さん)のところの鶏肉が原料です。無添加のチキンソーセージです。200gで400円。油っぽくない、くせがない、おいしい!と好評でした。
ご希望の方は、お声をお掛けください。出来上がってこないと、頒布可能な個数が確定できないので、もし今回不足しましたら、次回予約に回させてください。うちも、楽しみに待っています。  

■野菜メモ

<かきな> 9月に蒔いて、春大きくなった株から、太くて長い「とう」(=花の茎)がいっぱい出てきます。それを「かきとる」ので「かき菜」。多摩地区などでは「のらぼう」と呼ばれて親しまれているそうです。一般的には、湯がいてから、おひたし風とか、マヨネーズ+しょう油+からしで、食べることが多いですが、義母は、油揚げと一緒に煮びたしにして、美味しかったそうです。
<わけぎ> 今出荷している「株ネギ」と同様に、種でではなく、分ケツ(根元がラッキョウに似た球のようになった種球が、10ケ以上に分かれる)することで増えていきます。今年は、雪がこたえたのか、分ケツが少なく、収量も良くありません。小口切りして、薬味として散らすときれいですし、ゆでてヌタ(酢味噌和え)にすると、春を感じますね。(4・7)

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2003年4月第1週便

■3月は種まき

小松菜、レタス、リーフレタス、サラダ菜、ナス、丸ナス、トマト、春菊、長ネギ、下仁田ネギ、ピーマン、シシトウ、トウガラシ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、モロヘイヤ、ほうれん草、カブ、大根、白菜、人参、ミニトマト、赤シソ、青シソ、スウィートバジル、キュウリ、ズッキーニ、パセリ、クレソン、ルッコラ、インゲン、枝豆、トウモロコシ、里芋。
 数えてみると、今年の3月に種まきしたのは、以上の35種類。小松菜、リーフレタス、ネギやトマトなど、複数の品種を蒔くこともあるので、種まきの回数はもっと多いし、以前に蒔いて育てた苗を、畑に植えることももちろんありますから、夏野菜の定植ピークの5月に向けて「農繁期」という言葉がふさわしい季節となりました。
 苗ハウスには、夏の果菜類の苗がずらりと並び、葉野菜の苗は、外にあふれ出ています。  

■まだまだ、霜に注意

  桜の開花も秒読みに入りましたが、昨日今日の朝は、零度近くまで下がったようで、霜が降りました。ハウスの外に置いた青シソの苗が半分凍死しましたし、数日前に定植したインゲンがほぼ全滅しました。どちらも、不織布とビニールのトンネルをかけていたのに、、、
 今は、こぶしやモクレンが花盛り。「新畑」の地主さんの庭には、ひとかかえ以上もあるこぶしの大木があるし(さし絵はその一枝)、「里の畑」の地主さんのところには、白モクレンが。毎年のように、咲き終わらぬうちに霜にあたって黒くしなびてしまいます。今年はどうなるでしょう。
 青シソやインゲンは、まだ蒔き直しができますが、ナスやトマトは、ほぼ一回勝負。慎重にやらなくてはなりません。どんな風に夏を迎えるのかなあ、早くキュウリやトマトが食べたいなあ、と思いながら、苗の世話をしています。  

■アブラムシ・・・

  暖かくなると、元気になるのが、虫たち。もう、モンシロチョウも飛んでいますね。寒さにも強いアブラムシは、真冬でもハウスの中で繁殖します。ハウスに11月蒔いた春一番の大根が、早くからアブラムシに取り付かれてしまって、同じハウスの次の大根や人参、キャベツへと被害が広がっています。大根・人参は、せっかくの葉っぱを落としての出荷になりそうです。
これまでは、作付けと同じハウスで育苗をしていたので、毎年苗もアブラムシに取り付かれてしまうことが多くて大変な思いをしていました。何回も「虫見」をして、つぶしたり小筆で払い落としたり、去年は「アブラムシよけ装置」(目を見張るほどの効果はなかった、と思う)まで作った、、、今年は、育苗ハウスが別にあるので、今のところ、夏野菜の苗も順調に生育しています。でも、大根のハウスに、もうすぐキュウリを植える予定なのです。やっぱり、大変だあ。(3・31)

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2003年3月第4週便

                      

■一気に、春 

 ここに来て、最高気温が15度を越える日が続いています。5月(だったと思う)に梅も桜も一緒に咲き出す、札幌の春を思い出しました。先週は、まだ下手くそなウグイス初鳴きも聞いたし、桜のつぼみもふくらんで来たし、野菜たちも、ぐぐっと背伸びしている感じです。
畑のあちこちのビニールトンネルは、晴れた日中は大きく開けて換気します。暑すぎて野菜がだめにならないように。そして、順々に保温資材から防虫資材へと掛け替えて、生育が進み過ぎないように、気を配っています。とはいえ、いくら作付けをずらしてこまごまと世話をしても、お天道さまの方が強い、、、「一気に、みんな、取りどき(収穫期)」になってしまうのが、春、なのです。
 この間、野菜が足りなくてご迷惑をお掛けしました。もう「底」は抜けたでしょうか。 自家用の野菜も乏しくて、「タコ足」大根やその葉っぱも、貴重に思えました。くずゴボウや人参、里芋など、緑の野菜が豊富な時には、つい使い残してしまうものも、「これも野菜だ」とせっせと料理していました。たまには、足りないことも必要かな、と思いました。  

■マヨネーズの署名

  「『松田のマヨネーズ』はマヨネーズだ!」の署名活動に、ご協力いただき、ありがとうございました。先週19日の朝日新聞のコラム「青鉛筆」に、とりあげてもらいました。

 朝日新聞の取材では、埼玉版にも大きく取り上げてくれそうだったし、他にも、地方紙に配信している共同通信や、雑誌の週刊金曜日でも、記事は用意できているとの話ですが、イラク攻撃開始で、どこも遅れているようです。ぼちぼち、方々から署名用紙が返送されてきていますが、もう少しねばろうと、期限を3月末から4月末に遅らせることになりました。お知り合いなどに勧めていただける方がいらっしゃいましたら、お声をおかけください。
 

■研修生? 

 いいえ、ホームステイです。でも、10日間、しっかり手伝ってもらいました。仙台の友人の娘さん。晃がかつて(20年程前)無認可保育園の保父をやっていたときの、園児でもあります。来年度の大学卒業を前に、「何か」を探しています。
 自分たちの若い頃、そして、百姓を始めたばかりの頃を思い浮かべつつ、楽しい時間を過ごせました。畑にたたずむその姿を見て、忙しさの中で忘れてしまっている「何か」にも、思いをはせました。(3・24記)写真はこちらの3月20日へ

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2003年3月第2週便

 

■ますます厳しいセット作り

 3月に入っても、ちっとも暖かくなりません。先週は、零下5度まで気温が下がるし、雪が積もるし。
  昨年に比べると、春野菜の生育が、10日から2週間くらい遅れています。12月からの雪の被害で、例年なら今が盛りの、紅菜苔(こうさいたい、春一番の「とう菜」)や晩生のブロッコリーも、ほとんどとれません。直接配達の方には、3月いっぱい、セットを値引きしてお届けすることになりそうです。
 宅配便の場合、送料負担が割高になってしまうので、何とか、値引きにならないよう頑張ってみます。どうぞよろしくお付き合いください。

 昨年末にご迷惑をお掛けした、卵の不足に関しては、日が長くなるとともに産卵が増えて、こちらは余裕が出てきました。(3・10)
(さし絵の福寿草は、この辺では、桑の間に商品作物として作られていました)

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2003年3月第1週便

 

■雨のち大風

   三寒四温の春は、温度の差が激しいだけではなく、ぽかぽか日和と吹き荒れる風の日の落差も激しい。雨はほどほどに欲しいけれど、その後の風がやっかいです。
 昨日は、ことに風が強く、関東のあちこちで最大風速が20メートルを越え、色々被害も出たようです。うちの畑でも、夜中から一日中、一時は立っていられないくらいの強い風が吹きまくりました。
 前日に雨をもらおうと、いったん開けたビニールトンネルを、閉めて押さえを補強しても、風にあおられてバタバタ開いてしまう。おまけに、花粉症の症状も悪化するし、風がなければしなくてよい仕事に明け暮れた、大変な一日でした。  

■温床作り 





毎年、この時期話題にしている、踏み込み温床の作成現場を、写真でお見せします。
 写真左上は、パイプを組んで作った枠組み。去年までは、木枠でした。2本のパイプの間に、稲わらを詰めて箱型になった中に、落ち葉と切った稲わらを重ねていきます。
写真右上は、間に米ぬかをふっているところ。あと、鶏糞もふります。一段ごとに、水をたっぷり入れて、写真左下のように、踏み込みます(これは娘の足です)。
最後にモミガラを厚めに敷いて、サツマの種芋を埋め、ピーマンやシシトウ、トマトやナスといった、夏野菜の苗箱を載せてあるのが、写真右下。発酵熱で、夜でもビニールをかけて20度位の暖かさ。もうすぐ、芽がでるはず。(3・3記)

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2003年2月第3週便

畑には、25本くらい、作付けしたトンネルが並んでいます。春野菜の成長が待ち遠しい、野の扉ですが、今週は加工品特集(?)です。

■マヨネーズはいかがですか?

ご縁があって、「松田のマヨネーズ」のために、マヨネーズのJAS規格を見直すための運動に参加しています。

  東京にいる頃から「原料を吟味した、100%自然の、究極のマヨネーズ」として私たちも利用していた「松田のマヨネーズ」が、原料に1.5%含まれている蜂蜜がJAS規格に入っていないという理由で、「マヨネーズ」と名乗れなくなりました。何回かお会いしたことのある松田優正さんの苦境を知って、微力ながら支援をすることになりました。詳しい経緯は、下記の呼びかけ文をお読みください。
うちがJAS有機の法律のために、右往左往したことは、お伝えして来ました。生産者と消費者の間に、「表示」が「法的強制力」をともなって割って入って、結局小さな生産者が圧迫を受けているのです。小さなマヨネーズから、日本の食の問題が見えてきます。
これから、農林水産大臣に向けて、「マヨネーズのJAS規格の見直しを求める」署名活動が始まります。ご協力いただける方には、署名用紙をお渡しします。お声をかけてください。よろしくお願いいたします。
また、身近に食べてみたいという方が何人かいらっしゃったので、まとめて購入しました。ご希望の方はこちらも声をおかけください。300g入りで390円です。(原材料:圧搾絞り無添加サラダ油、残留農薬ゼロ・果汁100%の純りんご酢、海水を濃縮して採った塩・海の精、北海道産クローバー蜜・薬品ゼロの蜂蜜、香辛料) やさしい、自然の味です。

■チキンソーセージは?

 次は、私たちが研修した農業塾の先輩(極楽とんぼ農園の鈴木友治さん)のところの鶏肉で作った、ソーセージの紹介です。とんぼ農園さんは、うちよりずっと羽数が多いので、いっぺんに何十羽も「廃鶏」として肉にします。うちと同じく平飼い養鶏で、エサも確かな鶏の肉を、群馬の「燻製屋」という業者に依頼して、ソーセージに加工してもらっているのです。
素材も加工も、太鼓判の押せる、無添加・おいしい・チキンソーセージが、200gで400円です。 今回は、急な話なので、数も限られますし、生ものですので注文をお受けできるのは、水曜日までです。今後のご希望も含めて、一声おかけください。

■うちの鶏肉!

 やっと、鶏には春が来て、卵の方は、供給が需要に追いついて来ました。次の雛鶏を入れる予定もあるので、3月、4月、と、うちも「廃鶏」を肉にします。固定ファンがついてくださっていますが、まだ少し余裕があるので、いかがでしょうか?
解体業者が変わって、解体代が100円高くなったので、1羽分が1000円となります。でも、前にはなかった手羽が入ります。おいしいスープの取れる、ガラはサービスです。
 圧力鍋を使えば、簡単に、調理できます。抗生物質などの薬剤はもちろん、卵のための着色料も使っていない、吟味したエサと無農薬の菜っ葉をたくさん食べた、健康な鶏の肉です。 ご連絡お待ちしています。(2/17)

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2003年2月第2週便

■麦踏みせっせ

 この冬は雨雪が多くて、畑がじゅくじゅくしているから、なかなか麦が踏めませんでした。
畑に余裕がないので、もともと、麦を作付ける場所は、日照時間の少ない条件の悪いところだし、場所によっては生育期間の半分を雪の下で過ごしたものもあるし、と、近所の麦畑に比べてとても貧弱なうちの麦たち。広く作付けている農家は、重い大きなローラーを機械で引っ張って、去年のうちから鎮圧しています。
うちのは、霜で浮いた周りの土に埋もれて、やっと頭をのぞかせています。でも、踏んでやると、心持ちしっかりして、うん、これからだぞ、と言っているように見えてきます。

うちの麦は、農林61号という品種を毎年自家採種で蒔いています。中力粉で、うどんに最適ですが、お菓子や天ぷら、パンも焼ける、というオールマイティ。毎週購入して、自動製パン機で焼いていらっしゃる方もいます。うちも、この冬は、手打ちうどんを何回かやりました。
田んぼはできないので、主食の穀物として、小麦をたくさん作りたいというのは長年の夢です。乾麺にすれば、セット野菜の不足する今みたいなときの一品に出来るしなあ、、、

■野菜が足りません

 このところ、こんなことばかり、書いてきましたが、本当に、なくなって来ました。大根、白菜、キャベツが、小さくて、2コ出しすることが多いことで、皆さんもお気づきになろうかと思います。ただでさえ端境期で、毎年綱渡りして、セットを組んでいる時期が近づいて、もう、品数を減らして「値引きセット」にしていくしかないかなあ、というところに至りました。
せっかく、ニワトリたちは春を感じて、卵の不足状態からは脱出できてきたのですが。
このあと、しばらく、「値引きセット」のメモを入れて、品数を減らすことがあると思います。(メモがないときは通常セットとお考えください) よろしくお願いいたします。   (2/10)

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2003年1月第5週便


   *セイロ*
18日に大豆を一斗六升=24キロ蒸して、味噌を仕込みました。

再び雪景色

このところ、春先の三寒四温のように短期間に天気がくるくる変わって、15度くらいまで気温が上がるかと思えば、冷え込んでトラクターの軽油が凍ってしまう日もありました。これには、「すわ、故障か」と肝も冷やしましたが、翌日温かくなったら動き出して、ほっと一息。
これは春が早く来るかなあ、と思っていたら、また雪が降りました。あの雪に閉じ込められた正月には、野菜貯蔵庫であるはずの畑が、温度設定を間違えた保冷庫のようになってしまって、凍ったまま戻れずに死んでしまう野菜が続出しました。今回は幸い雪融けが早かったですが、すでに晩生のブロッコリーが3うね、カリフラワーが2うね、全滅に近い模様。これから先も、寒さを乗り越えられずに、収穫に至らないものが出そうです。
年明けから、大根、人参、小松菜、ほうれん草、カブと、ビニール(ポリエステル)トンネルで作付けていますし、2月に入ると、今育てているキャベツやレタスの苗を畑に植えていきます。でも、取れ出すのは早いものでも3月以降、人参、キャベツは5月になります。それまでは、満身創痍の露地野菜と、少量のハウス内のものに頑張ってもらって、遠い野菜たちの春を待ちます。

再び開拓団

2年前に、新しく借りた畑を「開拓」したことをお話しました。その時は、前の借主が残していったサツキの根っこを掘り出して畑を作っていきました。でも、開拓は未完、実は、一番手ごわい部分には手がついていなかったのです。
それは、モチの木の根がびっしり埋まっている、6畝(200坪)くらいの一角です。生垣用にと植木業者が栽培したけれど、売れなくて放置(サツキも同じ)、地主に返す段になって地上部は切り倒して燃やしたけれど、根っこは残して音沙汰なしとなってしまった、、、、
サツキのときは、夫がトラクターをかけて(これで、前のトラクターは壊れた)、子供や友人とせっせと取り出しました。今度は切り口が最大で直径10センチもある木だから、近所のパワーシャベルを所有している人に頼んで抜いてもらいました。開拓団の作業はここからです。
ごろごろ転がっているものすごい数の切り株を、ひっぱたいては、抱え込んでいる土を落として、燃やせるようにしていくのです。2メートル以上に積み上げた大山が5つ出来たところで、火をつけてみたけど、根っこの間に隙間があるのでうまくつきません。うーん、今はとにかく、ドロを落として、乾燥を待とうというところ。手伝ってくれている源さんや、休日には息子にも頼んで、ガンガンやってます。(開拓の写真はこちらへ)
去年は、草がひどくなって(切り株があるから機械で除草できない)、虫の温床になったようなので、春になる前にきれいにしたいところ。急所に打ち込みが「カーン」と決まると、ストレス解消(?) 、冬のハードな楽しみ(!)です。(1・26記)

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2003年1月第3週便

やせた三浦大根

  正月に積もった雪がまだ一部残っている畑は、凍っては融け、凍っては融けて、ぐちょぐちょです。
例年正月あけに、大根や人参、菜っ葉をビニール(農業用ポリエステル)トンネルをして作付けるのですが、今年はこの雪のせいで遅れてしまいました。せっせと雪をどかして、お日さんをもらって乾いたところに、やっと10日前後に作付けることができました。冬野菜の在庫が心もとないので、早く春野菜にいっぱい育って欲しいのに。
大根や白菜が、不作であることはお伝えしました。温暖化の進行に合わせて、種まき時期を遅らせてきたのが、裏目に出てしまったのです。いつもだと、12月にふっくらと太り、年明けには「そんなにでかくなったら嫌われるよ」と言いたくなるくらいなのに、今季はやせっぽちの三浦大根になってしまいました。「お前は漬物大根か?」とききたくなるほど。その上、「空洞症」というらしいのですが、年内に出荷していたのと同様に、下半分に空洞が出来ているものまであります。充分大きくなる前に、寒さに当たったのが原因のようです。
白菜も、年末に慌ててトンネルをかけてやった畝のものは、少しずつ巻いてきたようですが、残りは、「開き菜」になってしまいそう。春はとう菜(菜の花)が豊作になるでしょう。

寒仕込み 手前味噌

 12月から、大豆の選別を進めています。種用に飛びきり美人の粒を選り分けてから、大豆として出荷できるものと、味噌用のキズものに分別します。もう先が見えてきたので、糀(こうじ)作りを始めました。
以前は、蒸した米にこうじ菌(市販されている)をまぶし、コタツで保温して作っていました。温度管理が不十分なので、ムラがありましたし、何回かに小分けするので時間も手間もかかりました。おととしからは、一斗(=10升=15キロ)分の米を一度に糀にすることが出来る、こうじ製造機を、農協から借りてやっています。ヒーターとファンが付いていて、温度管理をほぼ自動でやってくれるので、よい糀が作れるようになりました。去年は一斗分作って、今年は2回に分けて一斗6升作っています。
かまどとセイロを使って蒸し上げた米に、こうじ菌を、まんべんなくいきわたるように種付けします。「菌は歩けない」ので、4,5回に分けて、丁寧にもみ込むようにします。米が冷めないように部屋も暖かくして、汗をかきながらの作業です。製造機に取り込んでから、40時間くらい、発酵が進み温度が上がりすぎないように回るファンの音で、寝不足気味ではありますが、きれいに白く粉を吹いたような8升の糀ができあがると、達成感があります。よい香りもするし。
糀ができたら、今度は豆を蒸して、ミートミンサー(さし絵)でつぶして、塩と混ぜてあった糀と混ぜ合わせて、タルに詰めて熟成を待ちます。米一斗、豆一斗、塩6キロで、50キロくらいの味噌になるはず。今年のはおいしく出来るかな。(1・13)

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2003年1月第1週便

みなさま、
新しい年をいかがお迎えでしょうか?

三日連続で、雪に見舞われる正月は、前代未聞ですね。
なんて年なんだあ、と嘆きつつ、これより悪くなることもないか、とも思います。

冬野菜の不作を埋めるために、昨年暮れから、大根や菜っ葉を早めに作付けています。しかしながら、この先、冬から春への端境期を含めて、野菜の不足のためにセットをお休みさせていただくことも予想されます。
どうぞ、長い目で見て、お付き合いくださるよう、お願いいたします。(1・4)

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