◆たよりの箱(25)◆

2008年5月から8月の「菜園たより」です

無農薬有機野菜と平飼い有精卵の
菜園「野の扉」

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2008年8月4週号

■ 一皮むけば、秋 

 先週からぐんぐん涼しくなり、土曜日は最高気温が20度を切りました(熊谷)。1週間前は、35度を越えていたのに。いつまでも、終わらないかのように、その暑さを嘆いていた夏が、するりと逃げていってしまい、少々の寂しさとまだ秋の用意ができていないことへの大きな焦りがあります。早く作ると、どうしても病気で取り上げられないので、だんだん遅く作るようになったスイカが、畑にさびしくたたずんでいるのが、今の心象風景にふさわしいような。

 そして、この雨続き。乾きを嘆いていたのに、雨で畑を作れない嘆きに変わります。植えたい苗、蒔きたい種があるのに、と。

 一方、夏野菜たちは、もう、小爆発があちこちで起こっていた、あの盛りを取り返すことはないでしょう。1週間前はあり余っていたナスを、今戻してもらいたい・・・ カメムシと乾きでパタッと取れなくなっていたキュウリは、次の「イボなし」が少し取れてきましたが、あと何回か作った物を含めても、秋の深まりとともに先細って行くでしょう。9月は、例年、夏から秋への野菜の端境期ですが、今年は特に厳しいものになりそうです。秋の最初のキャベツが、ヨトウムシに取り付かれてしまい、ほとんど収穫できないようです。そのあとのものは、暑さと乾きで生育がよくありませんし。セットの内容が少しさびしいものになるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

(写真は、「甜 掉 牙(てんちょうは)マクワウリ」です。立派な姿に惚れて作りましたが、収穫出荷の最適期がよくわからず、あたりはずれの差が大きくて、むずかしいものでした。若いものは、漬け物でおいしかったですが、昔やっていた黄色いマクワウリ(近年は病気で取れなくなってしまった)の方が、甘かったし、はずれがなかったです。はずれた方、ごめんなさい)


■ だから、畑に行かなくちゃ 

 隔週で、畑の様子などをお伝えしたいと書いている、この「菜園たより」ですが、娘がさし絵を描く余裕がなくなって以来、白黒でもおもしろい写真と、記事のネタを、発行する直前まで探すことが多いです。この間の「黄金のタヌキ」(アナグマかもしれない・・・)もそうですが、出荷に時間をとられることの多い私より、畑で過ごす時間が長い夫の方が、おもしろいことに出会うようで、夫の目がカメラだったら(私の目は、「ウロ」だそうで)、と思うのです。
 昨日も、「ニガウリに捕まったトンボ」を見た、と言っていました。夜の間、ニガウリの茂みの中で休んでいたら、「巻きヒゲ」に絡め取られてしまったようです。見たかった。助けてやろうとしたら、噛んだとか。(8月25日記)

<料理メモ>〜サンティオ・トマトのサラダ  

 前回の料理メモで、教えていただいた白崎裕子さんの紹介の中で、「寄居町から狭山に移住」と書きましたが、「葉山」の間違いでした。すみませんでした。その裕子さんが、鎌倉で主宰した「手打ちうどん教室」(うちの粉を使っていただきました)で紹介していたのが、これです。今唯一頼みにできるトマト、サンティオを簡単においしく食べてみてください。「切って菜種油をからめてから、冷蔵庫で冷たく冷やし、食べる直前に、ハーブソルトを振る」というもの。ハーブソルトはなかなか入手できないので、よい塩とスパイスで代用してみてください。また、裕子さんのお知恵を拝借しました。ありがとうございます。

 あとで、サンティオトマトは、湯むきしてから使う、と、その方法(今度ご紹介します)も裕子さんに教えていただきました。
 と、紙版のたよりには、端っこに記入しましたが、サイト版には、ここに書いておきます。肝心のサンティオは、この雨続きで、「爆発」し、先々の実まで割れてしまいました。来年は、最盛期に再度書きましょう。また、ハーブソルトは、お教室を提供している「鎌倉ツリープ」さんの、このページに載っています。
http://www.treep.jp/store/cat_normal/natural_seasalt.html

〜湯むきの仕方 〜

 ヘタの所に十文字に切り込みを入れて、まずその部分だけを熱湯に2秒ほどつけ、その後丸ごとボチャっと熱湯に落とし(一瞬です)、すぐさま大急ぎで冷水に取って湯むきします。こうするとトマトの表面に余分な熱を与えずとても綺麗に皮がむけます。とのことでした。

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2008年8月1週号

■ 引き続き、乾いた猛暑 

 7月は、梅雨後半の渇きが効いて、平年の半分の降水量で平均気温は2度近く高い、ということでしたが、8月に入っても、出るのは「ところにより雷」の予報ばかりで、この辺にはちっとも「当たり」が出ません。
 「くぬぎの森のブルーベリー畑」の吉田さんは、毎朝、大きなトラックに積んだ3つの満タンのタンクから水をまいています。(ブルーベリーのミイラができちゃうと) うちもきのうは、植えたばかりのキャベツの苗に、今期最初の水やりです。この時期、10月から年明けまでのキャベツ類の種まき・育苗・定植が続きますが、一番の暑さと渇きの中では、後の虫害・病気を含めて、うまく収穫まで行ったら運がいい位むずかしいものがあります。いまだに試行錯誤し、改良を重ね、いろいろな工夫を凝らしてやっています。
 写真は、出荷作業場の東側。天井のないトタン屋根なので、35度を越えることもあります。この時期の出荷は、野菜をよい状態でお届けできるよう、エアコンの入った小部屋に何十回も出たり入ったりしてやっています。今年は、エコ・ニガウリ・カーテンをしつらえてみました。

■ 鶏のエサが入手できました 

 価格が上がるばかりでなく、必要量の確保さえ不安だったクズ麦(規格外の小麦)ですが、やっと注文した全量がうちの手作り倉庫に収納されました。これで、この先1年間は、鶏にひもじい思いをさせなくてすみます。米ぬかなども、化学肥料の値上がり(7月から1.5〜2倍に)で、需要が高まるでしょうし、他のエサも値上がりや入手難が予想されますが、地元の穀物を利用して鶏を飼い、その鶏ふんで野菜を作る、という小さな循環を守り続けたいと、思っています。
 お客様から「伊藤さんの卵の一ファンとして、できるかぎり続けていっていただきたいです。そのためにも 経営の負担にならぬよう利益を出すような価格設定にしてくださいね」とお便りをいただきました。色々計算して、この秋に結論を出したいと思っています。よろしくお願いいたします。

■ 黄金のタヌキ 

 7月の初めから被害が出ていたうちの畑に、町役場の人がかけたワナには、この半月で、アライグマのペアが2回、タヌキの子供のペアが1回、子供1人が1回、と、続々とかかりました。そしてついには、畑で機械を使っていた晃の前に「金色の大タヌキ」(と思われる)まで出現。
 近所の人からも色々目撃している話を聞きますし、寄居町全体でもずい分被害が出ているようです。人の手が入らなくなった里山や荒れた人家の深い庭に接して、いつも開いている「野の扉」の畑は、かつてない賑わいを見せています。(8月11日記)

<料理メモ>〜キュウリの水漬け 

  キュウリを、5%の塩水(水1リットルなら50グラム)につけて、冷蔵庫に一晩入れておくだけ。だからこそ、「きゅうりの質、塩の質、水の質がすべて」と、寄居町から葉山に移住して1年あまり、数々のお教室で講師を努め、大活躍の白崎裕子さんは言います。塩は自然塩を、浄水器がない場合は、塩水を一度煮沸して、冷ましてから使ってください。ショウガやコンブ、鷹の爪などお好みで加えて。
 白崎さんについて詳しく知りたい方は、「インズヤンズ梟(ふくろう)城」で検索してください。(裕子さんのブログは、こちら。うちの野菜のことも時々出てきます)

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2008年7月4週号

■ 空梅雨の終わり〜夏野菜一覧 

 梅雨入り前から、梅雨みたいで、梅雨に入ったらほとんどしっかり降ってくれなかった、今年の梅雨が終わり、セミの大合唱の中、夏本番です。これから、35度が当たり前、お天道様と競争で収穫に追われ、秋作の準備と、草退治に明け暮れる毎日となります。

 やっと夏野菜が出揃いました。今年初めての品種もありますので、一通りご紹介します。

○トマト〜ハウスの大玉トマトは、いつもの、丸い品種とお尻のとんがった品種の二つ。とんがった方の「ルネッサンス」は、皮が割れやすいので、若めで取って、追熟させます。味はよいです。露地では、大玉トマト、生食用の黄色のと緑の縞の中玉トマト、生食調理兼用の中玉トマト、いつものクッキングトマト(抜群の「うまみ調味料」)と、いろいろやっています。サラダや炒め物、煮物と、活用してください。





上の左から、「グリーンゼブラ・トマト」「ゴールデンクイーン・トマト」(たねの森の有機種子)、右が「サンティオ」(自然農法センター)。下が、「麗花」(サカタ)の露地雨よけなしの地這え?栽培。

○ナス〜普通のと、長ナス、水ナスがあります。水ナスは、本数も収量も少ないので、なかなか皆さんに入れることができませんが、実に美味です。うまく、ぬか漬けにできると、最高です。

○キュウリ〜いつものとげとげの四葉(スーヨー)系に加えて、はじめて「イボなし」を少々試してみました。「歯もろさ」があって、おいしいと思いました。

○ピーマン〜黄色と赤い、大きな肉厚の角(つの)型のピーマンが少しずつ取れてきました。昔パプリカをやったときは、虫や病気のために、ほとんど収穫には至りませんでしたが、今回は少しずつ取れてきました。炒め物やスープなどの彩りに。少量を薄切りして塩をふりサラダに加えても。

○オクラ〜普通の五角のと、丸いのと、赤い(加熱すると色は落ちる)のに加え、少しだけ有機種子の変わったオクラも作ってみました。これは、まだ取れていません。


 トウモロコシが、「アライグマ」に蹂躙され、もう終わり。枝豆は、夏どりは今回が最終。キャベツはあと1回分植えてありますが、収穫に至るかどうか、9月どりのものをすでに2回植えています。去年は酷暑と「ヨトウムシ」被害で、アブラナ科の秋作が厳しかったですが、今年はどうでしょうか。
(右の写真は、7月22日に、町役場の生活環境課の人が設置してくれたワナです。もう一つ、別の畑にも設置。その日のうちに、うちの「畑ネコ」がかかり、別のには、その辺のネコが2回かかりました。あきらめかけていた26日の朝、2匹捕獲。この件については、ブログのこの記事に書きました。紙の「たより」には、スペースの関係で写真が入りませんでした)

■ 鶏のエサが値上がりしました 

 これまでも、世界的な穀物の高騰で、飼料が値上がりしていることは、お伝えしてきました。輸入飼料を使用せず、地元の資源を活用して、少羽数の鶏を飼ってきたうちにも、とうとうその波が押し寄せてきました。主たる飼料である、「クズ麦」(規格外の小麦)の今年産の価格が、キロ21円からキロ39円へと、ほぼ2倍に上がってしまったのです。夫は、輸入飼料の高騰の影響で、1.5倍くらいにはなるかもしれないと、考えていましたが、予想を上回る値上げです。その上、必要量を入手できたら、それだけで喜ばなくてはならないような状況です。
 新聞などでも、「養鶏業者、破綻急増 飼料価格高騰が直撃」などの見出しを何度も見かけます。うちでは、経営を揺るがすほどの打撃とはなりませんが、毎日の世話を考えると、利益を出さないで続けることはできません。卵の価格につきましては、今後いずれご相談することになると思っています。よろしくお願いいたします。

■ ブルーベリー畑 開園 

 「鷹巣・くぬぎの森広場 ブルーベリー畑」が、今年も、7月19日(土)より開園しました。うちの鶏小屋のある里山の地主さんが、無農薬で丹精込めて育てているブルーベリーです。例年ですと、8月下旬まで、いろいろな種類のブルーベリーが楽しめます。ぜひ、お越しください。入場料300円、食べ放題。持ち帰りはキロ1000円。時間制限なし。詳しくは、うちか、吉田さん(048−582―      )まで。
☆お客さまに配布する紙の「たより」には、グリーンさんの電話番号を載せましたが、ネット上では伏せさせていただきます。お問い合わせは、うちのこのサイトのメールフォームからお願いします。

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2008年7月2週号

■やっぱり来た 夏  

 先週後半は30度を越える日が続き、日曜日には、セミの声がちょっとだけ聞こえました。4月から6月までの低温傾向に、これで去年のような夏が来るのかな、と心配(?)していたのですが。
 こうなると、夏野菜たちが、あれこれ「爆発」しだします。ズッキーニ爆発は終わりましたが、随時小爆発するキュウリに続き、ナス、ピーマン、シシトウなどもあふれだすでしょう。トマトも、ハウスの大玉が、いっぱい実をつけて嵐の前の静けさです。

 週末には自宅もヨシズやスダレで覆って夏仕様にしましたが、トマトのハウスも同様に、熱を中に入れないよう、遮光資材で屋根を覆いました。地面には麦ワラをいっぱい敷き詰めて、地温を上げないようにしています。毎年、盛夏期に「立ち枯れ病」で爆発寸前に枯れてしまう木が多いのですが、今年は、最後まで、みんな元気に行ってくれるでしょうか。

■ ナスおじさん、スイッチ入る 

  他の仕事に追われて、なかなかナスにとり付けなかった、おじさんですが、ニジュウヤボシ(テントウムシによく似た小さな甲虫)の大襲撃を受けて、「今日は合計400匹、とった」などと、毎日ON状態となりました。
 地上部が枯れたジャガイモに見切りをつけて、ニジュウヤボシたちは、ナス、ピーマン、シシトウ、キュウリ、トマト類、と手当たり次第に飛びついてはかじりまくっています。ほっておくと、あっという間にキズだらけ、産卵させてしまったら、木全体が見る影もないミイラのようになってしまいます。
 ほかにも、シソやモロヘイヤに夜間にたかるコガネムシの類い、すでに産卵が見つかりだした恐るべきヨトウムシ(ガ)、そしてトウモロコシや枝豆が大好きなカメムシなど、虫たちも夏本番を前にテンションをあげています。キャベツや菜っ葉とちがって、木が大きくなる夏の野菜たちは、ネットで守ってやることが出来ません。なるべくすっきりとした姿に枝葉を整えて、虫取りしながら収穫してると、なかなか出荷場に戻って来れません。

 害虫にやられている野菜が出す「悲鳴」を聞いて、天敵が駆けつけて害虫をやっつけてくれる、という話をいつか新聞で読みましたが、残念ながら、うちの畑には、ナスおじさん以外の天敵は、あんまり見当たりません。(写真は、鼻高々くん、内気くん、まじめくん、の3兄弟)

■ トウモロコシの敵 

 生で食べても、甘くてジューシー、とほめられたトウモロコシ、今年は一番手から、アワノメイガという蛾の幼虫に食害されました。それでも、食害あとを落としてほとんど出荷できました。これから暑くなると猛威をふるうのは、カメムシです。トウモロコシの穂の何枚も重なった皮の上から、中のぷっくりした粒に管をさしてちゅうちゅう吸います。捕殺しようと近づくと、気配を感じて、こそこそ隠れたりするし、多勢に無勢で、打つ手はありません。
 まだそんなには活動していないので、二番手まではとりあげられるかな、と思っていたら、何者かに一晩で何十本も食い荒らされました。去年もその畑では、カラスよけにかけたネットが引き裂かれたことがあるので、相当力のあるケモノと考えられます。来年からは、別の畑で作ります。(7月7日記)
(どうも、アライグマのようです。埼玉県でも防除計画が立てられているほど、相当深刻な被害がでてきそうな状況のようです。やばい・・・)

<料理メモ> ジャガイモのピュレ 
 イタリアレストラン「茂ル木」さんが、レッドムーンジャガイモだと、バターや牛乳の味に負けない、おいしいピュレになると、ざっと教えてくれました。
 →芋は皮ごと蒸して、皮をむいて裏ごし(ザルとボールでざっくりしてもいいと思います)。弱火にかけながら、バターと牛乳を加えてまぜて、塩だけで味付け。普通のポテトサラダにない、ふんわりしっとりした豊かな味で、いくらでも食べれちゃう感じでした。

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2008年6月4週号

■ 五月晴れの間に 

 「五月晴れ」とは、本来旧暦の5月、つまり今の6月の「梅雨の晴れ間」のことを指すそうです。雨続きのあとの先々週後半から、好天が続き、たまっていた畑仕事がずい分片付き、麦仕事もひと段落。そして、ふたたび梅雨空となりました。
 恒例の麦ワラ集めは、右のような山盛りを15台ほど、地元の農家の田んぼからうちの畑に運びました。暇を見ては、夏野菜のウネ間に敷いていき、草抑えと夏の日照り対策を担ってもらいます。そのあとは、微生物たちのエサとなりつつ土に還って、おいしい野菜の元になります。

 並行して、自分の所の小麦の刈り取りも。昔は、夫が草刈り機で刈った麦を、子供たちと脱穀機まで運んで、少しずつ進んだものですが、古い脱穀機が壊れたので去年購入したこれも中古のコンバインを使って、今年は夫が一人でやりました。コンバインがなければ、麦はまだ畑で雨にぬれていたことでしょう。 今年は、パン用の品種も少し収穫できましたので、パンつくりをされる方には、使ってみていただきたいと思っています。


■ 主役の登場  

 夏の野菜たちも、「五月晴れ」の30度前後の気温がうれしそうでした。葉物は、細かい目合いのネットで何とか作っていた小松菜類や地温を下げるマルチを使ったレタス類から、夏の葉物たちへバトンタッチ。足踏みしていた露地のキュウリもとれだして、台風さえなければ、これからは全員の方のセットに入るでしょう。ナスも、やっと夫が枝の整理に取りかかり、収穫も開始。ハウスのトマトは、少しずつ赤くなってきています。

 先週、大豊作だったズッキーニは、逆に、暑さと雨で、この先は下り坂になるでしょう。出荷しきれないものを、炒めたり、カレーにしたり、ムニエルっぽくグリルして粉チーズをふったり、それから、下記の浅漬けにも加えてみたり、はては、油揚げと味噌汁の具(これは意外に美味。特に卵型のが)にまでして自家消費していたのも、もう終わるでしょうか。枝豆は、どうも不調です。上の写真は、ベビーコーンの、皮をむいたところ。ほんとのトウモロコシは、もう少し先になるでしょう。

 

■「くろ うどん」 極細 できました 

  ご好評いただいている「くろ うどん」の、極細タイプを頒布します。そうめん感覚でつるつると、夏には、ぴったりです。うちの天日干しの小麦を、栃木の黒澤製麺所さん(無農薬・無化学肥料のものしか扱わない)が丁寧に製粉・製麺してくれました。塩は、「海の精」使用。エージレス封入してあります。
 ひと束 250グラム 350円 です。ご希望の方は、お声をおかけください。(6月22日記)


<料理メモ>〜浅漬け 
 キュウリや人参、カブ、セロリなどを、5ミリくらいに薄切りして、熱湯にさっとくぐらす。塩分1・5%ほどで、切り昆布と、少量の水を加えて、軽く重石をする。
 朝日新聞の元記事をなくしたので、正確ではありませんが、熱湯をくぐらすことで、冷蔵庫で4,5日もつような常備菜になるところが、いつもぬか漬けをダメにする私にはうれしいレシピでした。

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2008年6月2週号

■ 4月からずっと梅雨? 

 おととい、ようやく気象庁が「梅雨入り」宣言を出しました。4月、5月ともに関東地方は戦後2、3番目に多い降水量だったそうで、タイミングをはずすとちっとも畑の作付けが進まない、という緊張感を持ち続けてなんとかここまでたどり着きました。 
 でも、これから本格化する玉ねぎとジャガイモの収穫には、この多雨は確実に悪影響をもたらすでしょう。他の収穫時期の野菜たちにも、いろいろ支障が出てきています。「ほんとの梅雨」に入って、これから先が心配です。


■ 篠竹(しのだけ)の話 

 一方、この天候でイケイケなのが、篠竹。15年ほど前のし烈な戦いをへて、我々が道の向こう側に追い返し、地上部では完全に制圧して「封印した」と思っていた彼らは、この間地下を掘り進み、今回のほう起を心待ちにしていた。
 このような周到な準備は、長い長い経験に裏打ちされた強い意志がなければ成し遂げられない。彼らとの戦いは、この土地の耕作者と森の陣取り合戦の一つに過ぎないけれど、今回は私が断固鎮圧し、思い知らせてやろう。

〜この項は、晃 記。 篠竹とは、野菜の支柱にも活用される、細い竹のような多年生常緑笹です。今、森と畑の緩衝地帯(道+堀+土手)をくぐり抜け、畑の野菜にかけたネットを下から突き破ってきています。


■ 今号の写真 

 さて、娘が受験生となり、さし絵をじっくり描く時間がなかなかとれません。これからは、写真で畑や野菜の様子を見ていただくことが多くなると思います。腕はありませんが、よろしくお願いします。

 上のは、一番手のトウモロコシの雄花(雄小穂という)。右が、下で待ち構えている雌花(雌小穂)です。雌花の絹糸のような雌しべの1本1本が受粉して、その根元に実の粒ができるのです。1本の木に2つか3つの雌花がつくので、最初のひとつを太らせるために、下の実は取り去ります。タイミングがうまくいけば(余裕があれば)、ベビーコーンとして出荷できます。

 左は、ズッキーニの新作、卵型の「ゴールディ・ズッキーニ」です。ツルが伸びずに上に向かって葉っぱと黄色い大きな花が付いていくところは普通のズッキーニと同じです。実になる雌花の根元が黄色で丸いのが、かわいいです。卵型は、黄緑のものと濃い緑のものと合わせて3種類、今年はじめてやって見ました。調理法は普通のズッキーニに準じますが、この形と色を生かしたよい料理ができましたら、教えてください。
(2008年6月4日記 また水曜日発行になってしまいました)

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2008年5月3週号

■ GWのあとは寒い 

 ゴールデンウィーク中だけ、気温が上がりましたが、その後は、4月に続いて、低温です。雨も多くて、畑に入れない日に、春一番のキャベツをとったあと、ほったらかしで草だらけのハウスの中を片付けていると・・・
 いろんな種類のクモがいっぱい、まだ薄茶色の1センチくらいのカマキリの子供もちらほらと。踏みつぶさないよう、移動させようとすると、いっぱし鎌を振り上げて腹をそらせて威嚇のポーズをしてます。テントウムシの幼虫もいるし、ダンゴムシはゴロゴロ、悪い蛾のサナギやネキリムシなども土の中から出てきます。キャベツをとったあとから出ていたわき芽の葉っぱには、青虫やコナガという小さな幼虫やサナギが付いています。名前を知らない小さな甲虫やイモムシや羽虫、狭いハウスの中で地べたにはいつくばっているから見える世界です。
 冷たい雨に打たれている、畑に出たばかりの夏野菜たちが気になります。穏やかな五月晴れが恋しいのは、私たちも同じです。

■ 新居にヒナが来ました 

 雨の合い間に、3月生まれのヒナが育雛業者さんから届きました。出来立てのパイプハウスの鶏舎の土の上をパタパタ走っています。ピヨピヨという声に誘われて、悪い猫や犬がやってきても、しっかり守ってくれる作りのはずなのですが、近くで野良猫の姿を見かけたりするとやはり心配です。夜は止まり木の上で寝るように、1週間ほどかけてしつけます。

■ ニラの話 

 「ニラは裏切らない」というのは、百姓仲間のHさんの名言です。草をうまく管理してやれば、病気や虫の心配もほとんどなく、刈り取ってはまた伸びてきたものを刈り取り、と、2年ほど収穫できます。毎年春と秋に苗を育てて、更新していけば、いつも頼もしいセットの一品になってくれるのです。
 「裏切り続ける」ニンニク代わりに、うちでは、炒め物のアクセントに使うことも多いのですが、お客さんのTさんがこんな使い方を教えてくれました。

我が家では、ニラが届くと、 3分の2は炒め物やあえ物にして、3分の1は生のままでいただきます。ニラをみじん切りにして、ひたひたのしょう油に冷蔵庫で1時間以上つけます。食べる時につけた物少量と納豆を和えて頂きます。ニラの香りが好みな方は美味しく感じると思います

 ニラが大好きな夫(とつられた私も)は、このニラしょう油をそのままご飯に乗せて食べています。その場合は、しょう油が少なめのほうがよいようです。しらす干しやチリメンジャコを合わせるとご飯をおかわりしそうです。
 GW中には、泊まりに来てくれた友人一家と、皮から手作りのギョウザを久しぶりに作りました。ニラをいっぱい入れて、とてもおいしいギョウザになりました。(2008年5月14日記〜今週は月曜日に間に合わず、水曜日の発行です)

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