◆たよりの箱・最新号◆

無農薬有機野菜と平飼い有精卵の
菜園「野の扉」

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月に、2、3回野菜セットと共にお届けしている「菜園たより」の最新号を再録しました。畑、野菜、天候のことなど、お伝えしています。
2002年1月からの、バックナンバーリスト もご覧下さい。


2010年11月1週号


■ 天高く馬肥ゆる秋 

 そんな秋を想像するだけで、心も体もいやされる。このところ毎日1回は、この言葉を自分に処方している。確かにここ数年、絵に描いたような秋はやって来なかった。いわゆる、地球規模の気象異変の一つで、今はもう、失われた過去の話なのかもしれない。
  野菜も、十把一からげにされがちだが、人間と同様、1つぶの種から1個体が自己を主張しながら育っていく。3日の晴れ間があれば、野菜たちは、ふくふくと育つのに、この“秋”、畑に並んだ野菜たちは、別の秋を知ることもない。

 地球から隈なく集められた宝物(安物ばかりだけど)にも満たされることもなく、もっともっとと欲張りな私でありますが、目下の願いは、何でもない、ただの晴れ間が、2,3日現実化することです。
 どこかで読んだことのある、寓話のようでもありますが、願いの主は、王様ではなく、百姓です。

■ TPP が降ってくる? 

(注) TPP=環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定 〜参加国の間で、農林水産物を含め、原則としてすべての品目について関税を撤廃する、という貿易協定。参加すれば、米・麦なども自由化されて、農水省の試算では、自給率が14%にまで下降する。日本が参加するか否か、11月前半の大きな政治的な課題となっている。


 百姓とて、国内情勢、国際情勢と無縁ではない。私としては、2番目の天気予報のようにしてながめている。 「食糧自給率の向上をめざす」といわれれば、天気は少うし上向きかな、という風に。
 野菜農家ということで、補助金とか助成金とかに無関係であっても、晴れ間なしの農業政策ゆえに、めぐり合えたこの土地であり業であると、認識している。古今東西、かれこれ2千年「曇り時々所により雷雨」だったことも知っている。
 しかし、曇天にもかかわらず、田畑に向かう人々は、腰が曲がっていく一方だ。農村、と一口に言っても、すそ野は広い。果てしない無賃の営為の上に、道も水路も確保され、始めて村が成り立っている。一枚一枚の田畑は点々として広大な面の上にあることができる。

 損なわれるのは、景観だけでなく、命脈そのものだ。(晃)


  台風前までの過労で体調を崩して、ちょっと休養気味だったがゆえに、夫が長文を書きました。12月並の寒さや台風にもかかわらず、「虫」の方はほとんど体調を崩さず元気なので、相変わらず、虫取りをしている私です。今週は、念願の3日の晴れ間が現実化しそうなので、残っている落花生やさつま芋の掘り上げ、陸稲の脱穀などしたいのですが、今朝の畑は昨夜の大雨のせいで泥沼でした。
 さし絵は、芽の出たじゃが芋を送ったところ、娘が幻想したものです。(11月1日 泰子) 

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