◆たよりの箱(31)◆

2010年5月から8月の「菜園たより」です

無農薬有機野菜と平飼い有精卵の
菜園「野の扉」

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2010年8月3週号

■ 夏の思いで 

 「野の扉」での日々を思いかえす時、なぜか、ひとつ抜け落ちた時期があります。去年の夏です。なぜだろうと疑問に思っていましたが、また夏が来て納得しました。
 夏は余裕がありません。1日は、睡眠と畑仕事だけで過ぎていきます。畑仕事は、この暑さの中どんどこできる夏野菜の収穫と、刈っても刈っても伸びてくる雑草との戦いの日々。体は疲れ、頭もボー。これじゃ思い出なんてできるものじゃありません。ここのところ、よく伊藤さんが言っている、「毎日生きてくだけで精一杯」。まんざら冗談でもないような気もします。
 しかしお盆も過ぎました。秋までもうひと踏ん張り、力を振り絞って頑張っていきます。(8月15日 翼)

■ お盆休み 

 ・・・はないんですか? とよく尋ねられます。
 鶏の世話があるし、翼君が言うように、夏野菜は毎朝(きゅうりは、毎夕も)収穫しなければなりませんし、出荷も特にお休みはしません。
 でも、お盆期間の数日、畑での機械作業はお休みします。そこに至るまでの、人体を含む、持てる道具を全て駆使しての嵐のような草退治・ほ場管理のすえに、しばしの静けさが畑にもたらされるのです。

 出荷のほとんどない土日には、私たちも家の内外をきれいにして、どなたか帰ってくる方があろうかと、お香を焚いてみたり。百姓になって以来、何万、何百万(?)と殺生した虫たちが、いっぺんに帰ってきたら困るのですが。

■ 夏を消化 

 早期異常天候警戒情報で、今週は異常に高温になるという予報がでていましたが、梅雨明け以降のこの夏の特徴は、最低気温の高さ、にあるのでは、と思っています。朝晩曇りまたは一時雨、の日が多く、夜温が下がりません。こんなに寝苦しい夏は、はじめてです。日中も湿度が高いです。配達先でお会いするお客様からも、ずい分夏疲れされている様子が伝わります。
 そんな暑さの中、「野の扉」の野菜を料理してくださって、ほんとうにありがたいです。きっと、皆さまの汗と疲れと引き換えに、ご家族や仲間のの健康や喜びが食卓から生まれているのだろうと、思います。

 私も、土曜日は、大鍋2つのキズものトマトを煮てピューレを作り、日曜日は、カゴ一杯の野菜でカレーを仕込みました。夏野菜をがんがん消費することで、夏を食ってしまおうという作戦です。
 さし絵は、「すいかのすみか」という題名です。娘に、小さいスイカを送ったら、描いてくれました。いろんな風に見えますね。(8月16日 泰子)

★露地のクッキングとサンティオトマト、ともにヘタ周辺にキズなどありますが、皮をむいてお使いください。★

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2010年8月1週号

■ 2度あることは・・・ 

 ほとんどの生物にとって、しんどい日々が続きます。そんな中で、この暑さでとても活発で凶暴になる虫がいます。ハチです。

 先月、家の倉庫付近での作業中、アシナガバチの巣を驚かせてしまい、2ヵ所刺されました。
 怒った自分は、バドミントンのラケットを片手に、巣をはたき落とそうとしましたが、またも刺されました。
 1日に3回も刺されて、次は命にも関わるかもしれないとのこと、コントのような話・・・ バカな自分です。巣は、次の日に完全防備でやっつけました。 (雪丸)

■ 仏の顔?も、3度?・・・ 

 一方、倉庫の屋根の上の私は、血気にはやる若者を制しつつ、バランスを崩しながらも、ハチの攻撃をかわしていました。

 そういえば・・・ あの春の日、休息を求めるハチが、私の腕にとまりあえいでいるのを、優しい気持ちで見守る私(たぶん、ほほえんでいた)がありました。ところが何の拍子でしょうか、大方風のいたずらだったでしょう、ふいに落ちかかった服の袖に驚いたハチは、私を一刺しして去っていきました・・・ やっぱり、バカな私です。(晃)

■ 災いは終わった?? 

 6月後半から、家の水道管が破れて一時断水、とか、軽トラックの腹から煙が出て入院(車が)、とか、草粉砕機(ハンマーナイフという歩行型の管理機)も不具合が出て入院、などと、災難が続いたのですが、とどめは、夫の怪我でした。
 毎年、7月最後の日曜日は、以前住んでいた地区の夏祭りがあります。祭りの日、地元の方の物置で色々な道具類をそろえていたところ、親指の付け根の血管を何かで切断。3針縫って全治2週間くらいでしょうか。
 でも、この季節、毎朝果菜類の収穫がありますし、「ナスおじさん」は、翌朝から収穫には参加、2,3日でハード系の機械をのぞけば、ほとんどフル稼動となりました。この程度で済んでよかった、と思う私です。

 代わってハード系の草退治に励んでくれていた若い衆ではありますが、励みすぎか、暑すぎるのか、またまたハンマーナイフに不具合が・・・ 生きているだけで精一杯の夏であります。

 さし絵は、照手が描いた「ナスのマーチ」。左から、普通のナス、緑ナス(有機種子の「ルイジアナ・ロング」)、細長い「マーボナス」、です。埼玉の在来種の「埼玉青ナス」も作っていますが、マーチには不参加です。(8月2日 泰子)

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2010年7月3週号

■ ブルーベリー摘みの極意 

 ブルーベリー園「たかのすくぬぎの森広場」が、明日17日にオープンします。僕が2週に1度アルバイトに行っている、吉田グリーンさんがやっているブルーベリー園で、約30種類1000本の木が植わっています。
 これだけの畑、農薬を使わないで手入れすることは大変です。秋の稲ワラとモミガラ敷きから始まり、冬には剪定と牛フンまき、春からはひたすら雑草との戦い、麦ワラも重ねて、オープン前には害虫イラガ探しと草とり仕上げ。人間がくたくたになった頃、やっとのことでオープンにこぎつけます。

 あの甘酸っぱい夏の味との1年ぶりの再会は、たまらなく幸せでした。去年何度も食べ過ぎてお腹を壊しましたが、今年も既に同じ過ちを繰り返してしまいました。ここは時間制限なし、味見し放題。目の前には採れきれない実、実、実。どうしたって食べすぎちゃいます。

 それでは、僕の食いしん坊ブルーベリー情報を紹介 〜〜  オープンしてすぐの始めの頃は、粒が大きく、酸味のきいた爽やかな品種が多いです。8月に入ると、完熟した甘い実が主流に。甘い実を見つける秘訣は、しゃがむこと。みなさん歩きながら採る方が多いので、手の届きやすいところの実は若め、下の方に残った実は熟して甘くなっています。(7月16日 翼) 
★入園料は、300円で、園内食べ放題。 持ち帰り・発送分はキロ1000円です。場所など詳しくは、伊藤に尋ねていただくか、「たかのすくぬぎの森広場」のホームサイト http://www5.ocn.ne.jp/~b-verry/index.html をご覧ください。(ブログにも、関連記事載せました。ここです。

■ トラクター研修 

 梅雨があけて、草におおわれていた畑がどんどんきれいになっていきます。その一番の功労者であるトラクター、左の写真では、私が乗っています。
 かつては、私もトラクターを使っていましたが、7,8年前(だと思う)、トラノコ・トラクターを壊して(!)以来、触れないようにしていました。

 昨年は、翼君が研修し、今年からは、息子の雪丸も研修中。どさくさにまぎれて、私も研修を志願しました。まずは、春から借りている、平らで広い畑で、夫にやさしく(?)指導されながら、何往復か。機械が昔より格段によくなっているので、緊張しながらも非常にスムーズに操縦できた、といいたいところですが、まっすぐ耕運するための最初の位置決めに手間取り、夫から、「3倍燃料食ってるなあ」との指摘を受け、せめて雪丸並みの2倍レベルまで上達する決意を固めました。

■ 極細めん、できました  

 うちの「農林61号」を、栃木の黒澤製麺所さんで乾麺に加工してもらった「くろうどん」です。大変丁寧に製粉・製麺してくれていますので、粉のおいしさが生きています。塩は、「海の精」使用、エージレス入り。1袋250gで、○○○円です。夏は、そうめん代わりに、いかがですか。数に限りがありますので、お早めに、お声をおかけください。(7月19日 泰子 野菜セットのお客様限定の頒布ですので、価格は伏せます。)

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2010年7月1週号

■ 低気圧の恐怖 

 とても嫌な天候が続いています。天気予報はいつも以上にあてにならず、雨がパラパラと降ってきたかと思うと、急に陽が出たり、また曇ったり。涼しい夜が続くなあと思ったら、やっぱり蒸されるような夜になったり。
 あいまいな天気(低気圧のせい?)だと、自分は頭痛になるようです。パンの酵母もダウン気味・・・ 頭いたい。(雪丸)

■ 玉のりの日々 

 ここのところ、「サムライ○○○○」「サムライ」と、世の中騒々しいです。草むしりなどしながら、物騒な未来を想像しています。
 何で、百姓ではなくて、昔の亡霊達の呼称がフィットしたり、ほぼ無関係な人々を鼓舞したりするのかな? 「百姓」が未だに放送禁止用語だからなのかな? 

 それともやっぱり百姓には、人間同士の優劣なんかは、はなから小さな関心事でしかなくて、でかくて無限の力と向き合っていて己が生き延びるだけで一杯の闘いの中にいるからなのかな? 

 百姓は、ものすごい回転をする(決して無回転ではない、幸いなことに。)玉コロにしがみつき、勝つことのない日々を送っています。
 それにしても、「革」張りではなく、ほぼ「水張り」のボール上で暮らしているのだ、と納得する日々です。(晃)

■ この季節の向こうへ 

 「曇り一時雨、降水確率50%(ということは、晴れと雨が半々ということ)」の日々ですので、麦を干したり玉ねぎを収納したりトマトを植えてあったりする、いくつものハウスを、毎日何度も開けたり閉めたり。気まぐれなお天気に、畑と自宅・出荷場を何往復も。頭がくらくらするのは、雪丸だけではありません。早くさっぱりと夏になって、家中に張り巡らせたヨシズやスダレの「結界」が、野の扉のメンバーを守ってくれますように。

 下のレシピは、東京への共同出荷の際の配送業者の方に、教えていただきました。砂糖をみりんにかえて、塩昆布なしで、やってみましたが、美味しくできました。ご飯が進みます。
 さし絵の題名は、娘が言うには、「向こう側」とのことです。上記の二人とあわせて、「意味不明」・・・ 7月5日 泰子)
 前々号で書いた、雑誌「週刊・野菜づくり花づくり」(朝日新聞出版)の記事を、ホームサイトにアップしました。ここ。ご覧ください。

<料理メモ>〜キュウリの佃煮〜 

 @キュウリ(4本、約500g)をうすくスライスして、塩(大さじ1)をして、揉んで、軽く重石をして、冷蔵庫に一晩おく。
 A調味料(しょう油大さじ2、砂糖大さじ2、酢40cc、みりん大さじ1)を鍋に入れて、中火にかけ、砂糖が溶けたらすぐ、水気をしっかり固く絞ったキュウリを入れ、千切りの生姜(20g)と輪切りタネ抜きのタカノツメ(2本)を入れる。
 B強火にして、煮汁がなくなるまで、木べらで絶えずかき混ぜながら、一気に炒める。
 C水気が飛んだら、火を止めて、細切りの塩昆布(25g)と白ゴマ(大さじ2)を入れる。冷めたら、密閉容器に移して冷蔵庫へ。

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2010年6月4週号

■ 麦わら、こわい 

 前回就農地探しの経過を書きました。あれからも数回出かけ、一ヶ所気にいった場所を見つけることができました。しかし家や畑を借りるのは、そう簡単なことではありません。何度か通って、自分の計画、熱意を伝え、良い結果が出せるよう頑張ります。

 畑仕事の方は、この時期の大イベント、麦わら集めをやっています。夏場の野菜の防草、保湿にはなくてはならない麦わら。このあたりの田んぼは、米と麦で二毛作をしています。今が麦の収穫期。収穫を終えた麦畑は、すぐに田植えのため田んぼに変身。この変身までの短い時間内に、麦わらを回収しなくてはなりません。
 最初のうちは、畑中に転がった麦わらがどんどん片付き、軽トラが麦わらでいっぱいになる様子は気持ちよく、なんとも言えず楽しいのですが、連日の暑さの中で10台分も運ぶと、疲労は隠しきれず、体が思ったように動かなくなってきます。そしてついには、麦わらを見るのが怖くなります。

 伊藤さんに、昔20台以上運んだ時の話を聞きました。限界を越えると、頭は考えることをやめ、妙にハイテンションになりながら、体がただ機械的に動くんだ、と。自分はまだその境地には達していません。これくらいで挫けている自分の甘さを痛感しながらも、ゴールの見え出した現状に一安心。さあ最後のひと踏ん張り。頑張ってきます。
(6月18日 翼)

■ ポリ袋、の日々 

 入梅すると、この辺では、晴れなくても、簡単に30度を越えてしまいます。そして高い湿度。晃は、うちの麦刈りで、雪丸はパン焼き、私は出荷、と、「前線」を離れることがありましたが、翼君はフル出場でしたので、そんな半透明ポリ袋のような中で、大変お疲れさまでした。おかげで無事、上の写真のように(右手から雪丸が投げ上げたワラ束をキャッチする翼君)軽トラックに満載して13台あまりの麦わらを、畑に運び込むことができました。
 昨日、晃が中古のコンバイン(刈り取りと脱穀を同時に行なう収穫機械)のご機嫌をとりつつ、なんとか、うちの麦刈りも終了。ハウスの中にシートを敷いて、農林61号とパン用のニシノカオリの2種類を広げて干しています。若干のわら敷きは残っていますが、今年の麦仕事は片付きました。

 半月前には、きれいに管理されていた、畑周りが草ぼうぼうですので、しばらくは草退治の日々に戻ります。そして、すでに秋一番のキャベツの種は蒔きましたし、これからは夏野菜の収穫管理と、秋の作付けの準備となります。しかしながら、ジャガイモが半分残っていますので、梅雨の晴れ間は、やはり大忙しであります。
 先週、短期間ながら、娘が仙台から帰郷し、ジャガイモ掘りを手伝い、ベビーコーンのさし絵を描いて、去っていきました。(6月21日 泰子)

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2010年6月2週号

■ヘビーな感じ 

 最近は、夏野菜の収穫に向けた準備が、ちゃくちゃくと進んでいます。そんななか、会うことはできても、なかなか触ることのできないイキモノをつかむことができました。彼らの大好きなかくれ場所、去年の麦ワラをストックしてあるところでのことでした。
 油でヌルヌルしているような、それでいてスベスベで、サラサラのような、とても不思議で魅力的な感じでした。こんなヘビならいいけど、マムシに会うのは・・・ いやです。(雪丸)

■ ツバメが翔んだ日  

 畑のヘビは、麦ワラを荒らすネズミを獲ってくれる「益獣」ではありますが、ツバメにとっては、卵を狙う恐ろしい敵。でも、うちの玄関先のツバメたちは、無事飛び立ちました。
寒い春で、孵化するのが遅くて心配しましたが、日がたつにつれて声もにぎやかになって、ちゃんと5羽が育っていました。でも、これまでは飛び立ったらもう巣には戻ってこなかったのに、この子達は、4,5日、夕方は巣に戻って、親にエサを運んでもらっていました。育ちが遅い子がいたりして、みんな揃って遠出ができるまで待ってあげていたのでしょうか。30年位前の歌謡曲の「かもめが翔んだ日」では、たった1羽の旅立ちでしたが、うちのツバメは、先週、みんなで巣立っていきました。ちょっと淋しかったですが、どうやら、すぐ次のカップルが住みつきそうな気配です。

■ 訪問者あり 

 この1週間で、2件の訪問者がありました。「野の扉」としては珍しいこと。まずは、10年来のネット友達(?)の愛知の有機農家さんの娘さんとそのフィアンセさん。東京で働いていたけど、夫婦して農場の後を継ぐために帰郷する寸前に、見学に来てくれました。もう、お父さんお母さん、後継者になると聞いて飛び上がるほど喜んでくれたみたいです。離れてみて、かえって強く、故郷の自然の良さを感じたし、守りたいって思ったそうです。若い力がきっと農園を発展させていくでしょう。
 もう一人は、5年前に新規就農した30代の方。ずい分順調に営農されていたようなのに、色々な事情で農場を移転しなければならなくなったそうで、移転先探しの日々の中、訪ねてくれました。お会いするのは2度目なのに、「そうそう」と、相槌を打つことが多いのは、同じ有機農業での新規就農の苦労がわかるから。何か役立つ情報があれば、と、夫が隣町の地元の知人を一緒に訪ねました。
 翼君も、就農地探しでは、苦労しているようです。私たちも、小さな桑畑を自分たちで開墾するところから始めて、何年もかけて地元の方の信頼を得ながら畑を広げてきました。二人とも、色々な「縁」をつないで、良い結果が出ますように、と、祈っています。(6月7日 泰子 〜上の写真は、カボチャの雌花で、蜂たちが仕事中。受粉すると、右上のように閉じてしまいます。)

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2010年5月4週号

■ ボクの原風景 

 2010年、なんだかすごい年になりそうです。というのも、今年ついに野の扉を卒業し、就農することにしたのです。今は準備段階。野の扉で週5日アルバイトしながら、就農地探しの真最中です。土地を選ぶ際、有機で野菜作りをするためにはいくつか条件があります。しかし最も重要なことは、ここで農家として一生暮らしたい!と思えること。
 今のところ山梨、長野、栃木に行きました。山梨と長野はなんといっても山。あの雄大な山々の迫力と美しさには恐れ入りました。栃木は小さなおにぎりみたいな山々がずっと続いていました。その山々のところどころに集落があります。斜面が多いため、棚田もあり、日本の原風景を思わせる山里でした。僕の好みは、どうやら後者のようです。これから農地や空き家など、詳しく探そうと思っています。
 また、出かけた先では、その土地で有機農業をされている農家さんの畑を見学させていただき、お話を聞いて、自分の就農イメージを固めつつあります。基本的には野の扉でやってきたことを、そのまま違う土地で、1人でできる規模でやっていこうと思っています。まだまだ課題だらけ、困難だらけですが、全て自分の努力と運次第、というのはわかりやすく、頑張り甲斐もあります。
 怖いもの知らずの若者パワー全快、突っ走って行きます!(5月21日 翼)

■ 夏仕様ふたたび 

 先週は、配達用の軽バンが車検で使えず、銀色の幌を昨年同様ヨシズでくるんだ軽トラックで配達しました。畑周りで走っている分には、違和感がない(と自分では思っています)のに、幹線道路や住宅街では、顔を見られているような気がしてやや恥ずかしく、出てきたお客さんにも「インパクトあるわね」とほめられ(?)て、「これでちょっとは涼しくなるんですよ」と。
 30℃近い日が続くと、へんてこな春もやっと終わってくれたなあ、と私たちは、ほっとするやら焦るやらですが、畑の野菜たちは明らかに喜んでいるようです。夏の主役のナスやトマト、キュウリは、ぐぐっと成長し、カボチャのツルの勢いのよいこと。直まきのオクラも、きれいに出揃ってまだまだかわいい葉っぱを広げています。トウモロコシは、ごうごうと葉っぱを揺らせて、最初のものは、雄穂を出してきました。
 セットの方も、ズッキーニやキュウリが採れだしてきて、キャベツやカリフラワーやブロッコリーもあるし、レタス類もまだ元気、エンドウもあるし、と、変化に富んでくる時期です。新ジャガも少しずつ掘り始めました。
 でも、水曜日以降、またもや「異常天候」の低温警報がでています。お日さまと競争(たいてい負ける)での収穫の毎日という夏パターンに、順調に入っていけるといいなあと思っています。

■ 重いカボチャは、リレー方式で 

 という題名で、朝日新聞出版の朝日ビジュアルシリーズ「週刊・野菜づくり花づくり」という雑誌で、「野の扉」のカボチャ作りのことが取り上げられました。12号の5月23日号。ライターの八田尚子さんが長年の友人でありお客様である、というご縁で、去年取材を受けたものです。記事の内容は、カボチャの栽培法というより、私たちの営農の全体を伝えていただいているので、許可を得て、ホームページで紹介できるようにしたいと思っています。落合由利子さんの写真がまたすばらしく、たまたまこの雑誌を定期講読していた隣家の方が、「よく撮れていたわ〜〜」と読み終わったものを、誌面で「カボチャ・リレー」をしていた翼君に、プレゼントしてくれました。
( 写真は、畑の土に還される間際に救出した、春菊の花です。 5月24日 泰子)

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2010年5月2週号

■ 緑の日をすぎて 

 十分な雨量と太陽の力で、野菜も虫も、そして草がとても元気です。毎年のことですが、草と野菜の太陽光線の争奪戦が、畑中でおきています。今年は、草退治の好きな自分がいるので、若干、有利かな、と勝手に思っています。素手に加えて、頼もしい機械たちを使って、野菜と綺麗な畑の景観を守ります。
 それにしても本当に雑草達は逞しい!! (5月9日 雪丸)

■ 遅れる野菜 

 雪が積もってから1ヶ月もたたないのに、真夏日になった好天のゴールデンウィークでしたが、また今週は「異常天候早期警戒情報」が出ていて、非常に低温になる危険があります。もう、畑には夏野菜たちがいっぱいいますので、「異常」にならないで、息子の「能天気」くらいで終わればいいなあと、思っています。

 去年までですと、もう早生の玉ねぎは掘り上げる勢いだし、ジャガイモの初掘りやハウスのキュウリやズッキーニの初物などの時期なのですが、今年は全て遅れています。1番手のブロッコリーは、低温の影響で花蕾がおかしくなっていて、収量は期待できません。生協のチラシを見ても、キュウリ、ナス、トマトが減量されているので、産地でもまだまだ、この春の気温の乱高下や日照不足の影響が残っているようです。気象庁がすでに「冷夏予報」も出していますので、これから先も、農家は翻弄されることでしょう。うちも、目の前の天気と野菜をにらみながら、小さな対応を積み重ねていくしかありません。

 そんな中、昨日、玄関のツバメの巣から、卵の殻が落ちているのに気がつきました。アゲハチョウも見かけたし、ハウスの中では、カマキリの赤ちゃんを見つけました。ゆっくりでいいからね、と、季節のめぐりが穏やかであることを祈ります。

■ 固めて固めて 

 右の写真は、キュウリを植えるウネを、玉乗りならぬロール乗りして鎮圧している雪丸。本来は、機械に二つ付けて、麦踏みに使用する、鉄のロールです。肥料を入れて、耕して、ふかふかのままでは、水分がすぐ抜けてしまうので、ハウスへのキュウリやトマトの植え付けは、ウネを固くしめて行ないます。
 今年は大玉トマトの出来はどうでしょう、無事にたくさん収穫できるよう、他にも色々工夫して植えてみましたが・・・。

料理メモ〜春菊 

 「春の菊」という名前ですが、鍋もの以外では、ゆでて胡麻あえやナムルなど、春はあまり使い道がない、と思っていましたでも、肉と一緒に炒めると、意外なおいしさがあります。豚こま肉などと一緒に炒めて、しょう油味で食べてみてください。もう、この春は終わりそうですが、来シーズンぜひお試しを。(5月10日 泰子)
  

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