無農薬有機野菜と平飼い有精卵*直販の菜園「野の扉」


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たよりの箱(9)〜2004年1月から3月の「菜園たより」です



2004年3月第5週号

すみれ■春がきた  
 先々週の「たより」6号で、砂けむりの上がる畑の様子をお伝えしたとたん、待望の雨が降り(雪まで降って)、今度は「菜種梅雨」のように雨がちな日が続きました。野菜も人も、ほっとしました。ただ、気温が上がらなかったので、ぐいぐいと、春野菜が生育するところまではいっていません。
 野菜のセット作りは、相変わらず厳しいものがあります。

■ジャガイモ昨今  
 ハウスが狭いので、春物の作付けが十分にはできなくて(もうすぐキュウリとトマトを植え付けなくてはなりません)、キャベツやレタス、白菜などのボリュームのある「たま物」の出足が遅れます。頼りになるはずの「かき菜」が、今年は日照りのせいで生育不足。
 何せ、この時期、芋がなくなります。山芋や里芋もあと少し、、、
実はおととい、大分前に出荷停止にして自家用に残しておいた、しわしわのジャガイモをゆでてみました。これが、色は黄色で、ほっくりしておいしかったんですね。「ホッカイコガネ」という品種でした。早い時期に食べたら、それほど特徴もなかったので、今年は作付けなかったのが惜しまれました。
 3月上旬に植え付けた、今年の品種は、男爵、キタアカリ、ベニアカリ(去年初めて作付け。遅くまで芽が動かず、貯蔵性最高)、新しくレッドムーン(TV番組で人気が出た品種らしい)。初掘りは、5月中旬でしょうか。待ち遠しいです。

■鶏は元気です  
 先日は、鳥インフルエンザに関する、長い「号外」をお届けしました。その後も、感染源については、依然として不明です。うちは、今までどおり、できる限り「開かれた環境」で鶏を飼い続けています。
 お日さまが差し込む土間で、金網越しに里山の大気が行き来きする中、露地の畑の野菜クズをおやつにして、うちの鶏は元気です。

                      
■料理メモ <春菊>
 露地の畑で越冬する、小松菜やホウレンソウと違って、春菊は寒さに弱いから、まさに春の野菜です。独特の香りが、子供さんにはちょっと人気がないかもしれません。そんな時は、「ナムル風」に。
 さっと湯がいて水気を絞った春菊を、しょう油・塩・砂糖・ごま油であえます。ニンニクやショウガ、ちりめんじゃこを炒めた油を使うと、風味が増します。刻んだピーナッツも相性がよいです。
 柔らかい葉先だけを、サラダに加えてもよいでしょう。レタスやキャベツがとれだしたら、試してみてください。(3・28記) 

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2004年菜園たより 号外

1月の山口での発生以来、細々と養鶏を営む私達の元にも「鳥インフルエンザ禍」の影響(*注1)が押し寄せてきています。ここでは、「鶏飼いの視点」から、皆さんにお伝えしたいことを書きます。お読みいただければ幸いです。(2004・3・17記)     

逃げよ !! 
逃げよ !! 
人類がまき散らす災いからできる限り遠くへ !!  
     
楳図かずお『14歳』(*注2

■野鳥ではなく、人間が
 今回の鳥インフルエンザ禍は、人間の上よりも、むしろ鶏たちの身の上に降りかかった禍です。鳥インフルエンザウィルスは、元々、野生の水鳥(カモ類)に共生して存在していて、若鳥に20%の感染が見出されることもあるそうです。 その腸管で増殖し(水中の)糞を媒介に感染しますが、カモ類では感染しても宿主は発症しない(*注3)ウィルスです。
 ところが、大規模養鶏場において、閉じ込められ逃げ出すこともできず過労衰弱した薬漬けの鶏の体内に、ウィルスが侵入した時、そこはウィルスにとって至福の培地であり、野鳥や平飼い養鶏場の鶏の体内に入った時より、はるかに短時間で大規模な増殖が容易です。すなわち、この鳥インフルエンザ禍は、経済効率を最優先した大規模な密飼い、という養鶏方法を推し進めることで、人間が用意したものなのです。
 そして、このままの道を行けば、より深刻な事態が予想されます。

■ウィンドレス(無窓)鶏舎は、「鳥インフルエンザ」を防げない
 3月11日、農水省は、窓のない「ウィンドレス鶏舎」の新設費用を半額補助し、鶏舎をカーテンで覆うなどの「セミウィンドレス化」も低利融資で支援する方針を決めました。ウィルスを媒介する恐れのある野鳥が鶏舎へ侵入するのを抑え、鳥インフルエンザのまん延を未然に防ぐのが狙い、とのことです。
 しかし、実際は、ウィンドレス鶏舎が大半を占めるアメリカの養鶏場で、鳥インフルエンザが頻発しているのです。
 NPO法人・食品と暮らしの安全基金は、「無窓鶏舎は鳥インフルエンザ対策の切り札にならない。無窓鶏舎の推進は養鶏の薬漬けを進めることになるだけで、畜産から耐性遺伝子を持つ菌が環境中にばら撒かれてしまう。野鳥の侵入は、金網で防げるはず(*注4)。」と、発言しています。(3・11 食品と暮らしの安全基金のプレスリリースより)

■耐性菌―人間にとっての「鳥インフルエンザ」
 鳥インフルエンザについては、感染した鳥のフンを吸い込むなど、大量のウィルスが体内に入った場合にごくまれに人に感染することが知られています。鶏肉・鶏卵を食べることによって人に感染したという事例はありません。ですから、現在の鳥インフルエンザに関しては、通常の生活を送る中で人間が感染する可能性は極めて低い(*注3)ものです。
 今、人間にとって現実的な脅威となっているのは、耐性菌の問題です。それは、鳥インフルエンザ同様、今の養鶏のあり方と深く関わっているのです。
 日本有機農業研究会の機関誌『土と健康』3月号で、獣医師の八竹昭夫氏の「耐性菌問題とはなにか」を読みました。畜産・水産(養殖)においては、人間の医療において使用される総量の2倍以上の量の抗生物質が使われているそうです。ウィンドレス鶏舎の鶏の場合は、喉頭、卵巣、肝臓、気のうなどに病気が多発するので、これらの病気を予防・治療するため、抗生物質が多用されてます。
 このような大量の抗生物質の投与が、「耐性菌」という、従来の抗生物質が効かない遺伝子を持つ細菌を生み出しています。この耐性菌が、家畜のみならず、「院内感染」という形で人間にとっても脅威となってきているわけです。つい、数日前も、院内感染によって患者さんが死亡するニュースがありましたが、年間では2万人以上が亡くなっているそうです。これ以上の耐性菌を創出する危険、という点においても、ウィンドレス化をすすめるのは誤りです。

■百姓として
 自然と関わる者は、つまり、異界、異類、異種と、関わる者であります。人間社会においては、辺境にあっても、人間と他者との接点に身をおく者のことです。間に立つ者だという自覚を持つならば、一方通行の収奪や、人間から他者に流れ出すのは、災禍だけという、両者の不均衡な関係性をできる限り正さなければならないでしょう。
 人間は何も生み出すこともできないのだから、人間は、他者の協力なくして生きていけないのです。共存とか環境とかいった言葉を思い浮かべるなら、私達に生きていくために必要な一切をもたらしてくれる他者のことを考えなければならないでしょう。よく働き、最後には命すら差し出してくれる鶏達に対しても、鶏達からそのすべてを奪うことになる私達が、罪の意識と感謝の気持ちを忘れては、世界がこわれる、、、世界がこわれ始めた時、人は学ぶべきなのです。今回も、これからも。


*注1 @昨年の韓国での鶏の大量死以来、これまで何回も文書を郵送してきていた熊谷の家畜保健衛生所から、3月10日付で「飼養鶏の週間の死亡数とその様子を報告して欲しい」という文書が届き、15日には訪問も受けました。死亡数がなくても報告して欲しい、ということなので、これからしばらくは毎週報告書を出します。持参された消毒薬は、お返ししましたが。
A近くの仲間と協力して行っている、鶏肉のチキンソーセージへの加工が、しばらくできなくなりました。全国的に終息宣言が出されるまで、加工業者が鶏肉の受け入れを停止したからです。

*注2 天才・楳図の描く、鶏飼い必読のマンガ。1990〜95年発表。小学館

*注3 インターネット上の百科事典「ウィキペディア (Wikipedia)」より引用

*注4 うちの鶏は、金網で囲った小屋の中で、土の上を自由に走り回っています。金網は野鳥というより(中で鶏が動き回っていると、他のスズメ等の鳥は入ってきません)、外敵を防ぐためのものですが。
自家製発酵飼料によって、鶏の体内には色々な善玉菌がいるはずですし、抗生物質はまったく使っていないので、病気への抵抗力、免疫力も高いはずです。小屋の土間には、鶏自身の糞や野菜クズ、こぼれた餌、モミガラなどの粗大有機物とともに、いろいろの微生物や菌が共存して、安定した世界を作っていると思われます。極端に大量の強力なウィルスと接触しない限り、うちの鶏が発症することはないと考えています。また、周囲の里山には、土着菌などの様々な生物が存在しているので、それらに打撃を与えるような、化学合成薬による消毒は、今のところやるつもりはありません。

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2004年3月3週号

砂けむり  
 乾いています。畑の中道を車が走ると、もうもうと砂けむりが上がり、まるで西部劇のワンシーンです。 12月のはじめにちょっと降ったあと、ここまでまとまった雨がありません。乾燥するのが常のこの時期の平年と比べても、3分の1以下の降水量(体感としては、10分の1くらい)です。2月も半ばを過ぎれば、三寒四温の繰り返しの中で、しっとりするような雨がもらえるはずなのに、まったく降らない・・・・風が吹くばかり。
 そのうえ、先週は、最低気温が零下5度、最高気温が25度の夏日、とぐらぐらと揺さぶられる日々でした。このところ、作付けにはいつも350L入りの水タンクから散水しているのですが、風は吹くし、水気を守ろう、風を防ごうと、とトンネルしていても、温度が上がりすぎるから開けなくちゃ、だけど冷える朝に備えてトンネルははずせないし。と、右往左往の毎日です。

私は種をまく。
私ができるのはそこまでだ。
潤いのない大地へ種をまく。
もうここら当たりは砂漠のようなかわきで、
お前たちにとって約束された土地ではないけれど、
芽を出せ。
そしていつの日か、種をむすぶのだ。

今では、雨はおろか、朝夕に露が降りることも期待できないありさまだ。
でも、種はまかれた。
お前たちは、目をさまし、
五感を研ぎ澄まし、
大気から、最後の一滴がしぼり出される厳しく冷え込む朝を待て。
そうして、その朝がきたら、
できる限り早く、深く、
退いていく地下の水に向かって、根を伸ばしていけ。
(あきら)

チェルノブイリからの声 
  配達先の小川町の町民会館で、コンサートが開かれます。お客さんのYさんが、実行委員なので、早々と情報をいただきました。詳細は「あなたがいる町で」のサイトに。
 旧ソ連で、1986年に起こったチェルノブイリ原発事故。その当時のことを覚えている方は多いと思います。放射能被害に苦しんでいらっしゃる被災者の方々の救援のために、日本に設立された「チェルノブイリ子供基金」が主体となって開かれている救援コンサートが、今年は小川町でも開かれます。広河隆一さんの写真展も図書館で同時期開催されます。(東京、神奈川などでも順次開催)
 4月24日(土)の午後です。4月に入ったら、改めてチラシをお届けします。日本にある原発のこと、イラクで使用された劣化ウラン弾のこと、、、、色々考えるきっかけになるのでは、と思います。(3・15記)

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2004年3月1週号

11回目の踏みこみ温床 
 「野の扉」開園以来、夏野菜の育苗も11回を数えます。5月並みに気温の上がった先週の日曜日、落ち葉と稲ワラと米ヌカと鶏糞で、発酵熱を利用する苗床=温床を踏み込みました。何層にも重ねて、そのたびに水をたっぷりかけて、足で踏み込むのは、けっこう大変な作業ですが、今年は息子と娘の若い2人の力を借りて、楽々(?)と仕上がりました。
 熱が出てきた温床の上には、今、ピーマン、シシトウ、ナス、ハウス用のトマトなどを蒔いた苗箱が載っています。まだまだ、夜の外気温が零下になることもある時期ですが、ビニールをかけた温床の上なら、10度以下にはならないので、このような夏の果菜類の苗を育てることができるのです。毎年、これらの果菜の種を蒔くときは、ドキドキします。今年は、どんな夏になるでしょうか。

 値引きセットかも 
 この時期は「周年の野菜セット出荷」という形態を取るものにとって、最大の「端境期」です。今年は、昨秋の暖かさで、白菜やキャベツが早く出来上がってしまった分、終わりも早いです。大根はかろうじてハウスのものにつながりそうですが、菜っ葉以外のほかのものは、出遅れそう。それで、3月半ば位から、値引きセットでお願いすることがあるかもしれません。よろしくお願いいたします。
 とにかく、水気がありません。このところ作付けには、水やりが欠かせませんし、菜っ葉や大根、人参も、水を欲しがっています。そして、この異常乾燥から解放されたいのは、人や野菜ばかりではありません。

鳥インフルエンザ 
  山口、大分から、京都、兵庫、愛知へと、じわじわと関東に接近しつつあるようで、不気味です。1月3週号の「菜園たより」で、「(うちの)鶏たちは土間の上を自由に走り回り、自家配合のエサと自家製菌体飼料とたっぷりの野菜を食べていますので、健康そのものです。どんな病気でもはねかえしてしまえる、と思っています。でも、もし、発生養鶏場から半径30キロの範囲に入ってしまったら、、、、そうならないことを祈るばかりです。」と書きましたが、今もまったく同じ気持ちです。
とにかく、雨が降って、暖かくなって、インフルエンザのウィルスが弱まることを、祈っています。

鶏肉のご紹介  
  卵も肉も、加熱すればウィルスは死滅して、人に移るようなことはない、ということは科学的な事実なのですが、この鳥インフルエンザ禍で、世間では鶏肉も卵も消費量は落ちているようです。 うちは、100羽ちょっとの超零細養鶏ながら、順番で年をとった鶏は肉になってもらうので、鶏肉として販売しています。
一羽分(約800g)1,000円です。いつも購入してくださるお客さまはいらっしゃるのですが、ここで、改めてご紹介です。ご希望がありましたら、お声をお掛けください。レシピと一緒にお届けします。(3・1記)

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2004年2月3週号


春一番 
  先週末に、関東地方で春一番が吹きました。ここらでは、ひとっかけらも吹かなかった(南風は台風以外吹かない)のですが、巷では例年より10日も早い春一番だったとか。
 まったく、ひどく乾いています。これはよくあることですが。昨日定植したキャベツには、ポリタンクで汲んだ水をジョーロでやりましたが、この後は、大きな水タンクとエンジン付のポンプの出動でしょうか。今週の予報にも「傘マーク」はありませんし。
 セット野菜も、この時期が一番品薄になります。 たとえば、キャベツ。2月3月に取れるように、作付けていますが、先日、中の方の葉っぱに斑点が入っていたと、お客さんに指摘を受けました。一昨年、県の農林振興センターでそのような症状のキャベツを色々調べてもらったことがありますが、病気でもなく栄養障害でもない、とのことで、原因不明でした。夫は、固く巻いた葉っぱに起こる血行障害のようなもので、寒さによる部分的な凍傷なのではないかと、思っています。気になるようなことがあれば、お声をお掛けください。
 ハウスに作付けたレタスは、生育に時間がかかる分、アブラムシに取り付かれやすくてほとんど出荷することができませんでした。越年の大根も寒さで傷みが入っていますし、白菜も傷んだ葉っぱをはずすと、ほんとに「白菜」になってしまいます。
 春はもうすぐそこまで、来ています。楽しみに待っているところです。


おいしいお店ができました 
 野菜の配達に行っている隣町(小川町)に、「ピタパンサンドウィッチの店―わらしべ」さんが開店しました。
 パン職人と元パスタ屋のシェフのコンビで、素材を大事にした素敵なサンドウィッチができました。味が、ぴたりと決まっています。
 うちは、この間、ピタパンサンドとくるみ入りエピを食べました。おいしかったです。 他にも、色々あります、めったにない自家製天然酵母のパンです。お近くの方は是非お試しください。


雑誌の取材
 
 首都圏コープ連合、という生協の機関誌「POCO21」という雑誌の記者の方が来ました。JAS有機農産物認証制度についての取材でした。記事が載ったら、また、お知らせしたいと思います。(2・16記)

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2004年2月1週号

もうすぐ立春 
  寒さの底は抜けたでしょうか。あとは三寒四温で、徐々に春へ。
 先日、同じ埼玉県の羽生市の知人(といっても初対面、建築士と有機農業の兼業の方)が、福島県二本松で有機農業を30年やっている方と、訪ねてくれました。「昔は、厳寒期の1カ月は、出荷ができなかったけど、今、鎌が土に入らないような寒さは1週間くらいしか続かない」とのこと。うちも、この10年で、冬場のとんでもない寒さが年々短くなってきたと感じます。
掘り上げて、深い穴にしっかりしまわないと、寒さでいたんでしまうはずの里芋が、今年は畑で防寒(3重に)したままで1月いっぱい持ってしまいました。まあ、昨シーズンのように、12月から雪が多いようなことがあれば、全然違ってきてしまうから、備えはしなければなりませんが。   (←さし絵は、お蚕さんのエサに、枝を切られてはのばし、のばしては切られてコブだらけになった桑。冬の間、力をためています)


物置完成   
 12年住んだ借家が子供の成長ととも手狭になったけれど、引越しするためには、倉庫として借りている部分をどこかに移さなくてはなりません。その第一弾(第二弾はいつになることやら)として、まずは畑の一角に、物置を建てることに。
地主さんの了解を得て(これは、10年のお付き合いがあればこそ、と思います)、年明けから建てかた開始。畑ですので基礎は打てませんから、建設現場で足場に使う「単管パイプ」を組み立てて、木材をかませて、壁の一部と屋根にトタンを張ります。手伝いの源さんや、受験勉強の息抜き(?)の息子の手も借りて、何とか1月中に完成しました。出来上がりは、約2間×12m、13坪。風当たりも強い場所なので、何年もってくれますか。(建てかたの詳細は、2004年1月の写真のページへ≫


トリインフルエンザ、その後  
 知人に教えてもらった情報です。東京新聞に「トリインフルエンザなどを防ぐには、外部を遮断できる『ウィンドレス(=無窓)鶏舎』にする必要がある」という記事が載ったそうです。これに対して、日本子孫基金(『食べるな、危険!』という本で知られる。現在は「食品と暮らしの安全基金」と改称したNPO)の機関誌が反論を載せています。
 「アメリカでは、1983年にウィンドレス鶏舎でトリインフルエンザが発生し、1700万羽が処分された・・・2002年以降もウィンドレス鶏舎で次々に発生している・・・94年には岡山県での検査で、大規模な無窓鶏舎の鶏は小規模の開放鶏舎の鶏より、細菌感染症に弱い、と発表された・・・・」として「生産効率を優先し自然を遮断した無窓鶏舎で、鶏の体力を弱くしながら飼うと、薬漬けになり、耐性菌問題から逃れられなくなる」と警告しています。
 いたるところに、自然に、色々な菌やらウィルスやらがあるからと言って、無菌室の中に居続けるわけにはいかないのが、生きるということかと。人間の風邪だって、「規則正しい生活」「ひとごみの中に行かない」「手洗い、うがいの励行」が一番の予防なんですから。(2・2記)

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2004年1月3週号

待てば、カイロの日和あり  
 1月半ばから、ようやく冬らしい冬となり、今朝は雪でした。凍てつく朝や冷たい北風に、「ホッカイロ」の出番も来ました。人間には厳しい寒さですが、野菜たちには「おいしさ」をもたらしてくれます。お客様にも「葉物に味がのってきたわね」と声をかけていただきました。
 畑には、大根、人参、カブ、小松菜を蒔きつけたトンネルが並び、育苗ハウスには、キャベツやレタスの苗箱が増えつつあります。そして、この冬の課題、小屋作り(畑に一角に、基礎なしで建てます)も進めています。(左の写真は、12日、骨組みの完成の図)
 これから2月、3月は、野菜の種類は単調になり、量も豊富とはいえませんが、春を待つ気持ちで・・・  よろしくお願いします。
 
 
楽しい・・・味噌作り  (「・・・」は、楽しいだけじゃないけど、大変だけど、の意)
 今年も手前味噌作りです。開業した10年前から、セット野菜不足のときのピンチヒッターに大豆を作り、出荷できないキズ豆も無駄にせず活用するために、味噌を仕込んで来ました。隣家のおいしいお米(低農薬)で糀も手づくりしてます(これが、また、楽しい・・・)。数年は、とれる大豆の量も少なくて、これもピンチヒッターになる手前味噌はお客さん用、自分たちは味噌を買っていました。一斗=10升=約15キロ、の豆で、50数キロの味噌が仕込めるようになった時は、なんだか一人前の百姓になったような、とても豊かな気分になりました。
 今年は、去年同様、一斗半=約23キロの豆で仕込みました。(味噌つくりの詳細は、「図説・味噌作り」のページへ≫
 昨日は子供たちと一斗、出荷日の今日に残りを仕込んで、ほっと一息。一年前に仕込んだ味噌が食べごろです。ご希望の方には、500g 400円 でお分けします。


鶏の話  
 12月の韓国での「トリ インフルエンザ」感染による大量廃棄処分の話は、遠いものでしたが、今回の山口県での発生で、お客様にも「大丈夫?」と心配していただいてます。この地区の家畜保健所からは「異変はないか? 放し飼いはしていないか?」等、文書での問い合わせがありました。
 うちは、100羽ちょっとの超小規模養鶏です。近くの里山に自分たちで建てた小屋の中、鶏たちは土間の上を自由に走り回り、自家配合のエサと自家製菌体飼料とたっぷりの野菜を食べていますので、健康そのものです。どんな病気でもはねかえしてしまえる、と思っています。
でも、もし、発生養鶏場から半径30キロの範囲に入ってしまったら、、、、そうならないことを祈るばかりです。
 うちの鶏の飼い方については、「鶏のページに>

卵の話  
 もう一つ、京都での卵の不正出荷のニュースには、驚くやらあきれるやら。でも、業界に詳しいの人の話では、賞味期限を義務づける前は、スーパーなどで「ちゃんと」チルド冷蔵保存してある卵を、出荷調整のため半年くらいして出荷することは珍しくなかったとか。
この生産組合の卵は、うちのと同じ系列の鶏の赤玉だったそうです。飼い方は白玉の鶏同様、大規模なケージ飼いなんですが、「さくらたまご」というネーミングで差別化されて生協で販売されていたとか。普通、余れば安く叩き売りするのに、生協向けの高価格を崩したくないために、保管しておいて足りない時に使おうと思っていたのではないか、とのことでした。
うちでは、卵は1日に3回集めていますし、週3回の出荷には、当日、前日、前々日の卵しか使いません。それ以上古い卵は、残りません(それで、卵の産みの悪いときは、減らしたりお休みさせていただくことがあるのです)。多くの業者は、採卵後16日を賞味期限にしているようです。それ以降は早めに加熱調理をと、呼びかけているようです。
 うちのような、有精卵の賞味期限としては、「積算温度100度」が目安になっています。冬場は、平均気温5度なら20日間ですね。夏場は、なるべく早く仕分けして冷蔵し、冷蔵のままで、新鮮な卵をお手元に届けています。

 この事件を受けて、卵の出荷に関する規制が強まるかもしれません。アメリカでのBSE発生もあったし、今年も「食の安全・安心」「食品表示」をめぐって、色々な動きがあるでしょう。うちは、小さな農家、顔の見える関係を信頼してくださる皆さんの期待に応えるよう、これまで同様やっていくつもりです。不明な点、不安な点がありましたら、お気軽にいつでもお尋ねください。ホームページには、写真など色々うちの様子を載せていますので、IT接続なさっている方は、のぞいてみてください(菜園「野の扉」、検索で出ます)。

【一口料理メモ】
山芋  @一回で使い切らなかったら、おろしてトロロになってるまま、ジッパーつきの袋に平らに入れて、冷凍。トロロそば一回分ずつ、とか小分けしておくと便利です。A皮をむいて、一口大に切って、味噌汁に入れたり、煮物に。里芋とジャガイモの中間くらいの食感で、おいしい。B海苔に載せるか、包んで、揚げる。Cだし少々を張ったナベに豆腐を並べ、、トロロに卵を混ぜたもので、とじる。ふわふわ。

白菜  @サラダ=半割り、又は四つ割りにした白菜を、なるべく細かく切って、タッパーに入れて、塩・コショウ・油・酢を適量まぶして、よく振って混ぜ合わせて、1日くらい置く。食べる時に、リンゴのうす切りやナッツ類をちらして。 Aたく菜鍋(生協パルシステムのカタログより)=鍋の底から、白菜の芯のほうのざく切り、豚ばら肉、白菜の葉っぱのざく切り、一番上にキノコ類、と順番に重ねて、ふたをして中火でコトコト煮る。晃は、シュウマイと一緒に煮るのが好きです。

ちぢみ菜  この時期、寒さに強い、ターサイと小松菜のあいのこの菜っ葉です。ざく切りして、豚コマ肉と炒め煮か、煮びたしに。うちでは、みりんとしょう油で味付け。シラタキが入るとちょっとした一品に。


【野菜のひとこと】
・露地のカブは、お終いです。今週から、ハウスのカブになります。 ・タクアンは、天候が悪くて干しが足りず、ちょっと辛いです。あと2回分あるので、もっとおいしいのが出てくると思うのですが。   
(  久々なので、長くなりました。昨日、味噌豆炊きの火の番をしながら、下書きしてました。お付き合いいただき、ありがとうございます。  1・19記 )

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2004年1週号

 穏やかなお正月が、過ぎていきました。
 去年は雪降ろしで大変な正月でしたが、今年は隣の畑にしつらえた「特設コート」で、子供たちとバドミントン三昧でした。 今週は寒さが戻ってくるようです。
 まだ春は遠いですが、ハウスの中では、春野菜の育苗が始まっていますし、畑にも春一番の大根と人参のトンネルがあります。

 今年も、野の扉の野菜と卵を、よろしくお願いいたします。
 

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迎春



今年も
よろしくお願いいたします。


*有機野菜と平飼い有精卵の
菜園「野の扉」* 伊藤 晃・泰子
埼玉県大里郡寄居町鷹巣378


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