無農薬有機野菜と平飼い有精卵*直販の菜園「野の扉」


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たよりの箱(6)〜2003年5月から7月の「菜園たより」です


2003年7月4週便



 ■セミの鳴かない夏    子供たちも、夏休みっていう気がしない、と言っています。これだけ低温の梅雨が続くと、10年前の冷夏の年のように、お米の出来にも影響が出てくるのでは、と心配にもなります。
うちでも、低温で、夏野菜の収穫が滞っていますし、日照不足で、鶏の産卵率も落ちています。でも、例年だとナスやトマト、キュウリなどに襲いかかるニジュウヤボシやカメムシなどの害虫が、この低温で出足が鈍いのには、助かっています。虫取りで、葉っぱの裏の虫まで察知する(!)という域まで達した夫の腕も、なまってしまうでしょうか、、、

 ■丸ナスのこと    料理法について、お尋ねがありましたが、油と味噌と相性がよいのは、普通のナスと同じです。でも、丸ナスは、肉質がもっと緻密で、味もしまりがある感じ。同じ「フライ」にしても、水っぽくなくて、より・おいしいようです。油を多めにして焼いて、味噌味の「田楽」にしたり、皮をむいてから蒸して、肉味噌をのせて食べたりしてみてください。もちろん、普通に切って炒め物でも。
丸ナスの形や色つやには、惚れ惚れするような美しさ(その陰には、「ナスおじさん」の虫取りの努力が)があります。そして、鋭いトゲもいっぱいあります。木からとったばかりの丸ナスのヘタの危険なトゲは、一つ一つ切り落としてから出荷しています。大変ですが、「嫁入り支度」をするような、このひと手間が、夫には苦にならない、というより、楽しい作業のようです。
木の本数が少ないので、セットに入る回数は1、2回ですが、その折にはお楽しみください。

 ■たまごの色    色が薄いわねえ、とご指摘を受けました。以前もお伝えしましたが、うちでは、鶏のエサに着色料(パプリカとか)を入れていませんし、緑餌(りょくじ)の代わりに使われるアルファミールなどの飼料も与えていません。また、輸入の飼料用トウモロコシ(もちろん遺伝子組換えなしのもの。でも、5%までの混入は容認されているので、飼料全体の2%まで割合を下げている)をなるべく使いたくないので、クズ麦や米ヌカを多く使っているために、黄身の色が薄くなってしまうのです。
 その分、やさいクズ(=緑餌)をたっぷり与えているのですが、夏場は、菜っ葉類が少ないので、卵の色は「より薄く」なってしまいます。でも、これが、自然の色ですので、ご了解くださるようお願いいたします。

 ■秋冬野菜の作付け開始   この長梅雨で、ジャガイモの掘り上げが、まだ完了していません。今年は、肌が悪く、出荷できないイモも多くて、それもあって、今ひとつ気合が入らなかったこともあるのですが。
でも、その分、育苗ハウスの中の踏みこみ温床を早々と片付けることが出来ました。すでに、9月に収穫予定の最初のキャベツの苗は、畑に出ましたし、今は次々にキャベツ類の種を蒔いて、苗を育てています。畑に最初に蒔いた人参には、虫よけの網をかけました。
8月の後半からは、大根や白菜、菜っ葉など、秋冬野菜の作付が本格化するはずです。「夏は来ぬ」となっていればよいのですが。(7・21)


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2003年7月第2週便

 梅雨らしい梅雨が続いています。トラクターや管理機が入る畑の中は少しずつ片付いて来ていますが、畑の周囲や溝の縁などは、この雨のち高温の繰り返しでゴウゴウ伸びる草に覆われています。その上、まだ、ジャガイモが3分の1くらい畑に、、、
(さし絵は、サカタのタネの「メルヘン」という品種です。ホクホクで美味しいと定評があります。途中で発泡スチロールの、「座布団」を敷いて、まんべんなく色づくようにしています))

■トマトいろいろ  

 今年も、ミニトマトと、中くらいの大きさのメニーナ、大玉(のはず)の桃太郎トマトと、縦長の調理用トマトを作りました。 
 完熟大玉トマトとして、桃太郎は人気ですが、うちとしては、有機種子のメニーナを大事にしていきたいと思っています。うちでの栽培期間中は、もちろん無農薬ですが、種子によってはあらかじめ農薬がコーティングされてます。種採りの際も農薬や化学肥料が使用されている普通の種子より、入手可能なら有機種子を使いたいと、トマトのほかにも色々試しています。
 ところが、ミニトマト以外は育苗段階ではそっくりなので、ちょっと混ざってしまったようで、露地栽培には適していない桃太郎の実が露地で大きくなりだして気が付いたけど、後の祭、、、うーん、と頭を抱えてしまうのですが、まあ、小細工しても、結局は天候次第のトマトさん。カラスも大好きな赤い色が、食卓を彩れば、夏ももうすぐです。


■カラス戦争  

 というわけで、トマトの敵は、雨とカラス。雨は防ぎようがないけれど(だから、市場のトマトはたいてい施設で雨除け)、カラスとは知恵比べです。
 露地で最初に赤くなったトマトは、カラスの方が先に見つけて突付かれてしまい、それから慌てて防止策を立てることになるので、第一ラウンドはたいていカラスの勝ちです。トウモロコシも、もう少しかな、と待っているとカラスの被害で収穫適期を知る、ということがままあります。マクワウリやスイカも、葉っぱの陰で見えにくいはずなのに、実に的確に狙います。
 まあ、都会のカラスのように、バケツのふたを開けたり、マヨネーズを容器から食べるほどの実力はないので、目の粗いアミでも引っ掛けておけば、守れるのですが、収穫の邪魔にならず、風でも大丈夫で、設置も回収も簡単な方法、というのはなかなかありません。(7・7)


■料理メモ 
<シシトウ> 「伏見甘長」というトウガラシ様の形のものです。そのまま、天ぷらや素揚げ、フライパンで油で焼いてしょうゆをかける、といった使い方の他、薄く輪切りにしてから、油で炒めて、ジャコやかつお節を加えて、しょうゆと酒で炒りつけると、とてもおいしい常備菜になります。
<ツルムラサキ>初回につけるチラシにある食べ方に加えて、炒め物もお試しください。茎の太い方は縦半分に切って全体を3等分に。ニンニクと唐辛子少々を入れて油で炒めます。しょう油、こしょうに、ごま油やオイスターソースなどで風味をつけます。生活クラブのチラシに出ていました。


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2003年6月第4週便

■ナス、快調すぎて不安

 先週は、梅雨の合間に真夏日が続いて、34度まで気温が上がって、 さすがにこたえましたが、この高温で、ナスやピーマンが、とれだしました。
 10日ほど前に畑を訪ねてくれた、東京の「輪屋」の手嶋さんが、「きれいだなあ」とナスの 姿をデジカメに納めていました。今も、ナスはとても木の調子がよくて、きれいな実がとれて います。例年だと、すでに、食害するニジュウヤボシ(テントウムシダマシ)との闘いがはじ まっている頃ですが、今年はまだ少ないし、去年出た病気(木がしおれる)もありません。
 でも、「ナスおじさん」の夫は、「できすぎで、あとが怖い。走りすぎで、あとでバテル」と、 かえって警戒(?)しています。10月までの長丁場、ほどほどに、長く、丈夫で、やってもら いたい、、、
(さし絵は、娘が昨日スケッチした、うちのとなりの畑の様子。手前が大豆、向こうが里芋、左 手にインゲンの棚やトウモロコシがあります。ナスやトマトは別の畑です。)

■麦仕事

 麦ワラ集めが、先週の火曜に終了。軽トラック山盛り14台分のワラが、畑に あります。まだ、敷き終わっていないところもありますが、一昨日・ 昨日は、うちの麦を刈り ました。子供たちも、部活の合間に手伝ってくれたので、年代物の脱穀機をだましだまし使 って、何とか5畝(150坪)くらいの麦刈りが終わりました。
 自給分+セット野菜の不足の時のピンチヒッター、としての小麦粉ですが、愛用してくださ る方は、「味がいい」とほめてくださいます。多分、乾燥機もないので、ハウスに広げて天日 乾燥しているからかなあ、と思っています。去年のものの最後の袋を近々製粉に出します ので、ご希望の方はお声をかけてください。500gで200円です。
麦仕事の写真はこちら≫

■梅仕事

 この農繁期のもう一つの作業に、「梅仕事」があります。毎年、大家さんの自 生の梅(実が小さくて、種が大きい)の木から、実を取らせていただいています。今年は裏年 とあって、畑仕事の合間にちょっと取って、少しずつ梅ジュースと梅干にしました。先日、配 達先で、大タル一杯の大きな梅の実を、ご夫婦で洗っていらっしゃるところを、うらやましく見 ました。でも、梅干は5年前のからストックがあるから、まあいいかな。
 近所のおばあちゃんに教わった、梅漬けのコツは、・梅の水気を完全に取ること(うちでは、 竹ザルに広げて、半日陰干しにします)・空気にふれさせないこと(大きなビニール袋に入 れて、何度も優しくゆすって、梅に塩をよくまぶすこと。空気を抜くようにして、袋の口を縛っ てから、重石をする)、です。これで、焼酎なしでも、塩分15%までは大丈夫です。
 赤シソが、ありますので、ご希望の方にはお分けできます。500gくらいの束で、150円で す。お声をかけてください。赤シソジュースもおいしいですよね。

■プチ端境期と高価なアミ

 春野菜が乏しくなり、夏野菜が最盛期を迎えるまで、ちょ っとセット野菜が苦しくなる時期です。特に、菜っ葉。小松菜類などアブラナ科の野菜を食害 する小さな虫、キスジノハムシの活動が活発化して、虫除け資材を使っても、きれいなもの が取れなくなります。夏に適した葉物、モロヘイヤ・ツルムラサキ・エンサイの御三家が取 れ出しましたが、あんまり早くから出荷すると、お客さんも飽きるでしょうし、、、、
 そこで、雑誌に出ていた、もっと目の細かい虫除け網を購入することにしました。キスジノ ハムシやアブラムシもシャットアウトするとか。値段は、今でも高価だと思っている網の、2 倍近く。10年くらいリユースできるらしいので、清水の舞台から飛び降りるつもりで、100m 1本買いました。さっそく、すでに最初の種を蒔いた、キャベツの育苗に使います。秋の菜っ 葉が、例年より早くとれるでしょうか、お楽しみに。

■松田のマヨネーズ 再審議決定!

 よいニュースです。皆さまにもご協力いただい た、「松田のマヨネーズはマヨネーズだ!」の署名が、実を結びました。
 先週19日に行われた、農水省のJAS規格についての審議機関=農林物資規格調査会 の総会で、「マヨネーズの品質表示基準にハチミツを加えることについて、再審議するため に、ドレッシング類に関する部会を開催すること」が、決定しました。3200名を越える署名 が、「5年間は、再審議しない」といっていた農水省と調査会を動かしたのです。
 大きな一歩前進です。この部会での討議で、ハチミツが認められて、晴れて、「松田のマヨ ネーズはマヨネーズだ!」と言えるように、今後も力を合わせてやっていくつもりですので、 また何かありましたら、ご支援をお願いいたします。(6・23)
松田のマヨネーズについて
支援サイトはこちら
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2003年6月第2週便

■きょうはカレー?

 天高く、ヒバリの声が響きます。まぶしい日差しの中で見上げると、めちゃくちゃせわしなく、羽を動かしています。ごくまれに見かける鷹(かな?)が、すぅーと優雅に、木々の間をすり抜けるように飛ぶ姿と比べると、わが身を見るようで、ちょっとせつない、、、
 さて、この時期そろい踏みをする、ジャガイモ、玉ねぎ、人参について。
(さし絵は、6月8日に娘が描いた、畑の里芋です。これは、4月上旬に種芋を植えたもの。3月末に、生分解性マルチに植えたものは、大分大きくなってます。うね間に追肥して管理機をかけて、除草をかねて土寄せし、株元は手除草しました。あと、何回か除草土寄せを繰り返します。)

■ジャガイモ3種

 今年は、男爵イモの他、@キタアカリ、Aベニアカリ、Bホッカイコガネの3種を、少しずつ作ってみました。
@は、ここ数年、おいしいジャガイモ、として定着した感があります。皮付きのまま、蒸して、塩とバターで食べるのが一番おいしいでしょうか。収量が男爵より劣り、貯蔵性が低いのが欠点。ポテトチップや煮物には不適です。
Aは、生育途中の幼イモは、きれいな紅色でしたが、ゆでると、あせてしまいました。成熟したイモは、粉質で煮崩れしやすく、煮物やフライドポテトには向きません。蒸しイモ、マッシュ、コロッケに適します。
Bは、粘質で、メークインより煮崩れしにくい、とか。フライドポテトに適する(フライすると黄金色になる)。煮物やサラダに。
ものの本によれば、 「*粉質度(煮崩れのしやすさ)=ベニアカリ>キタアカリ>男爵>ホッカイコガネ」
「*ビタミンCの量=キタアカリ>ベニアカリ>男爵」  です。
でも、来年4月までの貯蔵を考えると、男爵の作付量がダントツです。早春のしわのよった男爵イモほど、甘いものはない、と思っています。ただ、去年同様、お肌があまりきれいでないのには、困ってます。

■玉ねぎ切りには、ハナ栓を

 というのを、近くの「まんぷく農場」のなっちゃんに、教えてもらいました。涙の元は、鼻から侵入するので、ゴーグルより鼻栓をすることが正解だということです。夏の、トマトソース作りの時は、娘に鼻栓をプレゼントしよう。
 12月1月の雪のあと、強い霜で根が浮かされた玉ねぎも、何とか収穫にこぎつけました。何回も、土に押し込んだ甲斐がありました。吊り貯蔵には向かない小玉から、出荷していきますので、ご了解ください。

■人参不作

 例年なら、5月から毎週全員のセットに入るはずの人参、今年は出遅れました。
露地に12月1月と作付けて、トンネルの雪を何回も落して守ってあげたのに、生育が悪い上に、割れたり、センチュウという土中の虫にかじられたりで、前代未聞の不作。共同出荷している、東京の自然食品店「輪屋」さんがいうには、「流通でも無農薬の人参がない」とか。うちだけのことじゃなかったのかなあ、どうも、人参の生育には、向かない春だったようです。でも、あと何回か作付けたものに期待して、そろそろ、常時入ります。ジャガ、玉、人参、で、久々にカレーを作りましょうか。(6・9)

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2003年6月第1週便

■里山の古道、復活

 うちの鶏小屋のある、里山の話は、何度かお伝えして来ました。10年程前のミニゴルフ場開発が、地元や私たち新参者の反対で頓挫したあと、荒れ果てていた里山が少しずつ手入れされていきました。うちも、鶏小屋の周囲や山桜の花見の場所などは、時々草刈りをしていましたが、何といっても、一番の地主である、隣家の吉田さんの尽力のおかげで、まずは山をぐるりと歩く遊歩道が確保されます。そして、木々の間もだんだん刈り払われて、昨年の「ツルを編む」のイベントにも使わせていただいた山小屋を中心に、「たかのす・くぬぎの森・ひろば」ができました。
 そんな、吉田さんに刺激されて、今年に入ってからは、隣の地区(うちの畑もある、西古里地区)の轟さんが、自分の畑から山の地所を通り、鷹巣の山まで続く道を整備していきました。この道は、西古里の方が、山の向こうの田んぼに通うための、大切な道=車を使う以前の「馬入れ」という細い山道、だったのです。今ある県道に切断され、他の車道の整備で通る人もなく荒れていた道を、轟さんと吉田さんが両端からきれいにしていって、つい最近開通しました。
 「祝・開通!」ではありますが、隣接する土地を借りているものとして、草退治するべき面積を思うと、結構厳しくもあります。でも、きれいになって、地元の人や有志の方が集うことで、山が生き返ることは、私たちにとっても、大変うれしいことです。そして、美しい青葉を見、色々な鳥の声を聞きながら、畑仕事ができることに感謝しています。

■ハーブより薬味

 左の絵は、先週娘が描いた、タイムというハーブです。草の中で何とか冬を越した株がいくつか、小さな白い花を咲かせました。セージも紫の花をつけていました。去年はこの他にも、いくつか、西洋ハーブを作りましたが、正直なところ、あんまり利用しなかったです。
 やっぱり、めん類や炒め物に重宝するのは、日本のハーブ=薬味です。今出荷している小ネギは、2月にトンネルで蒔いた冬ネギの苗の残り。このあとに使おうと、今年初めて蒔いてみた「岩槻」という青ネギを植え替えて、虫除けの網をかけました。 何回トライしても、うまくいかないのは、ミョウガ。昨秋植えたニンニクは、収穫前に全滅。どちらも種が高価なので、がっかりです。山芋の間に植えたショウガ、去年は出来が悪かったけど、今年はどうでしょう。
 

■ニュースその後

 「松田のマヨネーズ」については、農水省の組織に、再審議してもらうために、支援者の会で奮闘中です。先週のTV番組は、テレビ批評の欄(毎日新聞夕刊のコラム)で取り上げられたほど、注目を集めたようです。
 近くの解体業者の煙害については、「煙害等対策連絡協議会」という形で、地元地区の協力体制ができました。うちが事務局です。畑以外の任務でも忙しく、ただただ、早く冬にならないかと念じています。(6・2)

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2003年5月第3週便

■梅雨のはしり

 カラカラ天気から、一転して、お日さまが恋しくなるような、雨続きになりました。水やりしながらの、夏野菜の定植が、懐かしくなるような、、、昨日、晩生のカボチャ(白い皮の「雪化粧」)を植えて、育苗ハウスの中は、ほとんど空っぽになりました。あとは、踏み込み温床の上の、サツマ苗が伸びるのを待ちながら、随時植えていくくらい。
 これからは、草退治と、植えた野菜たちの世話に、明け暮れます。毎日目に見えて大きくなる草と、伸びる野菜たちに、置いてきぼりにされないようにしなければ、、、6月になると、ジャガイモと玉ねぎの収穫、そして、麦ワラ集めと麦刈り、と畑作業はいつもと同じですが、野菜の出来は毎年違う。さてさて、今年はどうでしょう。

■木酢液のこと

 昨年、ハウスの中に吊るす「アブラムシよけ装置」(右図)の中に入れるため、はじめて木酢液を購入しました。木酢液とは、木炭を焼く際に出る煙を蒸留したもので、農業では様々な利用がされています。うちでは、詳しく勉強したわけではなく、雑誌で「木酢液の原液に、トウガラシとニンニクを入れて、吊るしておくと、アブラムシを寄せ付けない」という話を読んで、「ダメモト」でやってみました。
 やっぱり、目に見えるほどの効果はなく、ハウスの中で、燻製の良い匂いをかげただけでした。今年は、ハウスの中に植えた最初のキュウリに、黒いアブラムシがついてきたので、簡単な散布器具を買って、去年の残りの木酢液を薄めて(500倍)かけてみました。もちろん、実のなる前にです。でも、やっぱり、あんまり効果はないみたいです。先日の農薬取締法の改正にあたって、木酢液は、「農薬としての効果がはっきりしない」から、「特定農薬」にも入らなかったのも、当然かな、、、

■サラダが楽しい

   アブラムシの今後の動きが気になるキュウリですが、ぼちぼち、とれ出しました。いつもの「黒サンゴ」、トゲトゲのはっきりした、四葉系のキュウリです。お店でも、「昔キュウリ」とか「白イボキュウリ」とか名づけて、普通のブルームレスキュウリと差別化して売り出してきているようです。
 キュウリも出てきたし、今年はエンドウも皆さんに入れることが出来そうだし、まだレタス類はあるし、キャベツやカリフラワー、ブロッコリーもあるし。で、今はサラダが楽しいでしょうか。  もう何回もお伝えしましたが、簡単で美味しいサラダの作り方。まずは、ボールに入れた材料に、油(バージンオリーブオイルがおいしい)をかけて、ひと混ぜします。そのあと、塩、コショウ(は好みで)、酢、適量を加えて合えます。 「酢は酸味ではなく、香りとして用いる」というのは、料理研究家の辰巳芳子さんの言葉です。(長ネギ類は終わりです、左のオケサ・ワケギを植え替えたのが、早く取れるといいのですが)

■松田のマヨネーズ・テレビ出演

 5月8日に農水省に署名を提出してから、マスメディアの注目を少しは集めたようで、色々新聞に出ました。5月25日(日)TBSテレビ 『噂の東京マガジン』に2回目の出演が予定されています。夫も取材を受けましたが、映像になるかどうかはわかりません。(5・19)

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2003年5月第1週便

■高温少湿

  高温多湿は、多くの野菜にとって、病気の誘因となりますが、こんなに乾いているのも困り物。毎日、夏日(最高気温が25度以上)なのに、雨が全然降らないので、畑はぱさぱさ。野菜の生育も遅れています。
例年なら、4月の下旬に取れ出すはずの、露地最初のキャベツが、まだできません。2週間近くの遅れです。何回か水までやって世話しているのに。これで、雨が降ると、次の作付のキャベツといっぺんに出来てしまうんですよね。適期も短いし、春の収穫時期の予想を立てるのは、とても難しいです。

■おまかせセットのありがたさ

   こんな季節の野菜で、生協などの注文制の産直って、どうして成立するのでしょう。うちが入っている首都圏コープが、問題提起してましたが、いくら組織が大きくて産地をたくさん抱えていても、欠品・遅配はあるようです。注文した人にとっては、迷惑でしょうが、欠品・遅配をなくそうと無理をして、「産地偽装」やら品質の悪いものを届けては、信頼を失ってしまうし。これは、注文制にはつきものの、悩みでしょう。
 とにかく、畑にあるものを、各種組み合わせてお届けする、野菜セット、という出荷形式のありがたさを、つくづく感じる季節です。その分、多品種少量栽培で効率は悪いけれど、無農薬有機栽培に徹して何とか畑も出荷もまわっているのは、野菜セットを取ってくださるお客さんに恵まれた、私たちの幸運といえるでしょう。

■夏野菜、畑へ

  こんな日照りでも、夏野菜たちの苗が出番を待ちかねているので、水タンク(350L入り)を満タンにして、水やりしながら定植しています。写真はこちらへ
 右は、4月26日の育苗ハウスの中。ナス科とウリ科の苗が、500〜600鉢、あと夏の葉物やトーモロコシや枝豆などが並びます。トマト類は、別のハウスに、300鉢くらい。最盛期には、水やりだけでも、小一時間かかりました。この連休中に、ずい分と畑へ出て行くので、ちょっとほっとします。
右手奥の踏み込み温床には、サツマ芋の苗がゴウゴウしていて、これも、もうすぐ高ウネに挿します。とにかく、今がここ一番の踏ん張りどころです。雨さえ降ってくれれば、ずい分楽なのですが。

■マヨネーズのこと

  皆さまにご協力いただいた、『「松田のマヨネーズ」はマヨネーズだ!』の署名は、4月末日で、3,148名分集まりました。いちマヨネーズのことで、何の組織もない運動で、2ヵ月あまりで、こんなに集まったのは、すごいことではないかと思います。ありがとうございました。
5月8日に、農水省に提出します。朝日新聞埼玉版や、共同通信配信の地方紙、週刊金曜日に大きく取り上げられましたし、農水省の方も、何らかの対処策をとらなくてはならないところには来ているかと思います。今後の動きにつきましても、またお伝えしたいと思います。この間、法律(JAS法)まで少し勉強して、農繁期も重なり、頭が飽和状態ではありますが、もう一息(だといいのですが)です。(5・5)
追伸>先週からぽつぽつ入れている、「山うど」。枠を作って、落ち葉で遮光しました。皮や葉っぱは、細かく刻んで、キンピラに。根元の柔らかいところは、うす切りして、サラダや酢味噌合えに。株分けしてだんだん増やしてます。

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